八条学園騒動記
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第五百七十九話 バラエティ番組その十
「悔しいとなってな」
「それでなんだ」
「日本よりいいと喜ぶ」
「そうなるんだね」
「産業でも文化でも何でもな」
「自国と日本を比べてだね」
「そうして生きている」
とかくこの世の全てのことでというのだ、韓国のこのことは統一されても銀河の時代になっても変わっていないのだ。
「常にな」
「それで産業も文化もやっていってるんだね」
「生活もな」
「そっちもなんだ」
「教育でもな」
「政治でもなんだ」
「日本より生活がどうか、有名な大学のランキングではどうか」
「そんなのどうでもいいでしょ」
また一口飲んでだ、ナンは述べた。
「大学のランキングとか」
「日本の大学が連合の大学のランキングベスト百とかに幾つあってな」
「韓国の大学は幾つか」
「教育もそうだ」
「本当にどうでもいいわね、モンゴルなんてね」
ナンは自国の話をした。
「別にね」
「気にしないな」
「遊牧民の国だから」
それでというのだ。
「もうね」
「そうしたことはか」
「意識はしているわよ、政治でね」
「教育のこともか」
「けれど何処かの国と比較してとか」
そうしたことはというのだ。
「ないわ、モンゴルはモンゴルよ」
「自分達でやっているか」
「マイペースでね」
「モンゴルはのんびりした国民性だから」
それでとだ、マルコも応えた。
「だからだね」
「そう、教育のこともね」
「マイペースでなんだ」
「やっていってるわ」
そうだというのだ。
「モンゴルはね」
「韓国は教育もだからな」
「日本に勝つ、ね」
「自分の為とか国力を上げる為じゃなくてな」
学んで自分を高めたり優れた教育を受けた人材を育てそれで国力を上げようという考えはなくてというのだ。
「もうな」
「教育でも日本を超える」
「それしかない」
「どういうことで超えるかっていうと」
「大学のランキングとかテストの平均点とかな」
「そういうのでなの」
「考えていてな」
それでというのだ。
「国力とかな」
「学んで得るとかじゃないのね」
「技能を得てもな」
それでもというのだ。
「もうそれ以上にな」
「日本を超えるなのね」
「他にはないんだよ」
「そうなのね」
「らしいだろ」
「まあね」
ナンも否定しなかった。
「韓国らしいといえばね」
「そうだな」
「そんなお国柄ってことね」
「本当にな」
「というかね」
またマルコが言った。
「優れた人材を多く擁してエウロパを凌駕とかは」
「それが日本だ」
「日本と戦争するつもりかな」
「それはないがな」
「それでもかなりね」
まさにというのだ。
「日本を敵視しているね」
「エウロパより遥かにな」
「本当にどうかしているよ」
「俺もそう思う、日本から離れたら」
洪童は祖国のことを酔いながらも心から思って述べた。
「それでな」
「韓国はかなり変わるね」
「そう思う」
こう言いつつまた飲んだ、文化祭の開幕を目の前にして洪童は祖国のことも思うのだった。酒の中で。
バラエティ番組 完
2020・7・9
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