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新オズのつぎはぎ娘

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第三幕その三

「あたしはもうさっきからずっとね」
「踊ってるのね」
「歌ってね」
「それでどんなダンスを踊っていたのかな」
 ジョージはつぎはぎ娘にそのダンスのことを尋ねました。
「さっきは」
「ラップよ」
「そっちだったんだ」
「ええ、その前はジャズダンスでね」
 それでというのです。
「お洒落に踊ってたわ」
「ジャズの後でラップだね」
「そうよ」
「本当に色々なダンスを踊るんだね」
「僕達もそうだけれどね」
 ジャックも出て来てお話しました。
「つぎはぎ娘はまた別格だよ」
「とにかくダンスが好きだからだね」
「どんなダンスでも踊るんだ」
「そうなんだね」
「能や昔の中国の踊りもね」
「それでジャズやラップもなんだ」
「踊るんだ」 
 そうしているというのです。
「本当に休むことなくね」
「あの身体でだね」
「僕達が到底出来ない様な踊りをするんだ」
「いや、本当に何時見ても凄い踊りだよ」
 ブリキの樵も太鼓判を押します。
「つぎはぎ娘の踊りはね」
「ぬいぐるみの身体だから」
「物凄くやらか書く手跳んだり跳ねたりも出来るからね」
 それでというのです。
「本当にね」
「誰にも出来ない踊りをですね」
「するんだ」
「そうなんですね」
「君達が見てきた通りにね」 
 まさにというのです。
「そうした踊りが出来るんだよ」
「特別な、ですね」
「そうなんだ」
「しかも音感もいいからね」
 それでと言ったのはかかしでした。
「余計にいいんだ」
「センスもあって」
「余計にいいんだ」
「そうなんですね」
「しかもいつも踊って歌っているね」
「いつもしていると」
「自然と上手になるね」
 そうしていると、というのです。
「どんなことでも」
「はい、要するに練習ですね」
「練習をすればする程上手になるね」
「つぎはぎ娘はそれを自然にしているので」
「ダンスが抜群に上手なんだ」
 そうなっているというのです。
「そして歌もね」
「そちらもですね」
「上手ですね」
「そうなんだ」
 こうジョージにお話しました。
「好きでいつもやっていてセンスもあるから」
「何ていうか」
 ここまで聞いてです、ジョージも他の四人も思いました、そうしてそのうえで五人でお話したのでした。
「天才かな」
「九十九パーセントの努力と一パーセントの才能だよね」
「エジソンさんが言う天才ね」
「つぎはぎ娘も天才なんだ」
「そうした意味で」
「そうだろうね」
 実際にとです、木挽きの馬も言います。 
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