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新オズのつぎはぎ娘

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第二幕その九

「こうした踊りも出来るんだね」
「音楽をちゃんと聴いていてね」
 ドロシーがジョージに答えます。
「そのうえで確かな音感もあるの」
「それで、ですか」
「あの娘はどんな踊りも出来るのよ」
「そうなんですね」
「はじめてでもね」
「その動きがちゃんと出来るんですね」
「そうなのよ」
 こうジョージにお話するのでした。
「だから今もはじめてでもね」
「あそこまで踊れて」
「昔の日本の踊りもね」
「今みたいにですね」
「踊れるの、しかも昔の日本の踊り自体に経験もあるから」
 それでというのです。
「ああして踊れるの」
「そうですか」
「ええ、じゃああの娘の踊りを観ていきましょう」
「わかりました」
 ジョージも他の子達も頷いてでした、そのうえで。
 皆でつぎはぎ娘が踊るのを観てからです、能も観ました。つぎはぎ娘は能の方もはじめてだったのですが。
 こちらもはじめてとは思えない動きで踊ってでした。
 そしてです、皆のところに戻って言いました。
「楽しかったわ」
「そうみだいだね」
「凄く満足した感じだよ」
「藤娘も能も踊って」
「そうしてね」
「凄く満足したのがわかるわ」
「どっちもいい踊りね」
 歌舞伎の踊りも能のそちらもというのです。
「また機会があったら踊りたいわ、あとね」
「あとっていうと」
「中国の踊りも踊って」 
 こうトトに答えます。
「サンバもコサックダンスもラップもタップダンスもね」
「全部踊るんだね」
「踊りたい踊りはね」
 それこそというのです。
「全部ね」
「踊るんだね」
「そう、そしてね」
 そのうえでというのです。
「堪能するわ」
「そうするんだね」
「折角こうした村に来たから」
 それならというのです。
「もうね」
「踊れるだけだね」
「踊ってね」
 そうしてというのです。
「楽しんでいくわ」
「そうするんだ」
「心ゆくまでね」
「この村に来てよかったわね」
 ドロシーはどんどん踊ろうというつぎはぎ娘を見て笑顔で言いました。
「どうやら」
「最高よ」
「そう言ってくれるのね」
「これだけダンスがあるならね」
 それならというのです。
「もうそれこそね」
「そう言ってくれるならね」
「ドロシーもなのね」
「嬉しいわ、他の皆も楽しんでくれてるし」
 このこともあってというのです。
「本当によかったわ」
「そう言ってくれるのね」
「じゃあ私達も踊るし」
「あんた達はお食事もよね」
「楽しむわ」
 こちらもというのです。
「そうさせてもらうわ」
「今日のお昼は何を食べようか」
 ここで言ったのはトトでした。
「一体」
「そうね、お昼はね」
 ドロシーはトトに尋ねられてでした、少し考えてから答えました。
「つぎはぎ娘が日本の踊りを踊ったし」
「日本のお料理なんだ」
「それがいいかしら」
「日本のお料理といっても色々あるね」
「ええ、今日はうどんすきはどうかしら」
「お鍋にするんだ」
「それもおうどんをね」
 こちらをというのです。 
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