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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百八十三話 テストも終わってその十一

「装甲車の様な車に乗り常にボディーガードを多く配していました」
「そうでしたか」
「はい、彼自身多くの殺害事件に関わっていて」
「自分も狙われていましたね」
「何度も危うい時があったとのことで」
「そんな状況だと」 
 もうそれこそだ。
「気の休まる暇もないですね」
「まさにそうですね」
「幸せかっていいますと」
 そんな日常がだ。
「言いにくいですね」
「私もそう思います」 
 小野さんにしてもだった、このことは。
「やはり」
「そうですよね」
「ですから表社会にいた方がです」
「アル=カポネは成功していて」
「そしてです」
 そのうえでというのだ。
「幸せに過ごしていたでしょう」
「そうですよね、やっぱり」
「努力はいい方向に使う方がです」
「本人にとってもいいですね」
「まことに」
「そうですよね」
「例え悪事に才能があっても」
 例えそうであってもというのだ。
「そちらの才能は向けずに」
「普通に生きることですね」
「世の中実は天才でなくても生きられます」
「むしろ転載はですね」
「得意の分野を自分で発見出来て」
 そしてというのだ。
「その分野で生きられる人の方が遥かに少ないですから」
「それでそうでなくても生きられるからですね」
「そうです、悪事に才能があることがわかっても」
 それでもというのだ。
「そちらには動かずに」
「普通に生きることですね」
「アル=カポネは結局幸せではなかったと思います」
「殺す殺されるの人生で」
「最後はマフィアから離れましたが」
 その波乱万丈の人生の結末はというと。
「別人の様に弱り気弱になっていて」
「そうしてですか」
「ひっそりと死んでいます」
「梅毒だったらしいですね」
「若い時に感染して」
 このことは僕も知っていた、アル=カポネが実は梅毒であったことは。小野さんもそのお話をしてくれた。
「それが出てです」
「それで一気に弱ったんですね」
「それで亡くなったのです」
「何かマフィアのドンとしては」
「呆気ない幕切れですね」
「そうですね」
 実際にこう思った。
「悪事の限りを尽くして切った張ったで生きてきて」
「ですが結末はです」
「ベッドの上で、ですね」
「亡くなりました」
「そうですよね」
「はい、本当に数多くの殺人も行ない」
「何か四百五十件に関わっていたとか」
 それだけの殺人事件にだ。
「凄い数ですね」
「それだけ当時のマフィアの抗争が激しかったということでしょう」
「今の日本だと」
 それこそだ。
「想像も出来ない数字ですね」
「戦後日本でも抗争が激しい時代はありました」
「広島とかですね」
「全国区の抗争もありましたし」
 山口組と一和会のそれである、映画仁義なき戦いはその広島が舞台だけれど双方の代理戦争の意味合いもあったのはこの映画のシリーズでも描かれている。 
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