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白猫とヤンキー

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第二章

「そうさせてもらうわ」
「いいのかよ」
「カレーでいいかしら」
「そこまで言うならな」
 浩紀も断れなかった、それでこう返した。
「頼むな」
「それじゃあね」
「悪いな」
「気にしなくていいのよ」
 こんなことも話してだった。
 浩紀は日常蘇過ごしていた、そして家に来た中里を母に紹介してから一緒にカレーを食べた、そのカレーを食べている時に中里は浩紀にこう言った。
「美味いな、お袋さんのカレー」
「いつもは俺が作ってるんですけれどね」
「そうなんだな」
「はい、けれどお袋がどうしてもって言って」
「うちもだよ、家にダチが来るだろ」
 その時はというのだ。
「お袋何か作ってな」
「出すんですね」
「甘いものな」
「そうですか」
「そんなことしなくていいのにな」
 中里は笑って言った。
「本当にな」
「そうですよね」
「気を使わなくてもな」
「そうですね」
「けれどな」
 それがというのだ。
「親って違うみたいだな」
「そうしたことは」
「どうもな、だから余計に思うよな」
 中里は心から言った。
「親、母親はな」
「大事にしないと駄目ですね」
「本当にな」
「ですよね、親は大事にしないと」
「何があってもな」
 二人でカレーを食べつつ話した、その話の後で。
 中里は浩紀の部屋に入って遊びながらとりとめのない話をした、その話をしている二人のところにだった。
「ニャア~~」
「家の猫か?」
「はい、しろっていいます」 
 浩紀は中里にすぐに答えた。
「小学生の時に俺が拾ってきました」
「そうなんだな」
「はい、俺にもお袋にも懐いててくれて」
 それでというのだ。
「可愛がってます」
「それはいいな」
 中里は喉を鳴らしながら浩紀のところに来たしろを見つつ笑顔で話した。
「俺は犬派で家は犬がいるけれどな」
「犬もですね」
「いるとな」
 そうすればというのだ。
「家族はお袋だけでお袋が家にいない時もな」
「寂しくないですね」
「人間寂しいのって辛いだろ」
 中里は何処か達観した様に言ってきた。
「どうにも」
「ですね、それは」
「けれどな」
「それでもですね」
「猫なり犬なりがいてくれたらな」
「ペットっていうか家族ですね」
「やっぱりいいよな」
 こう言うのだった。
「本当に」
「ですね、それは」
「お前もその子に随分助けられただろ」
 浩紀の膝の上に来たしろを見つつ彼に話した。
「そうだろ」
「お袋いつも働いて家にいないですけれど」
「それでもその子がいてだよな」
「寂しくないです」
「そうだろ、猫や犬がいるだけでな」
 まさにそれだけでというのだ。
「全然違うんだよ」
「寂しくなくて」
「それでヤンキーになってもな」
 自分達の様にというのだ。 
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