オズのケーキ
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第十幕その二
「フェアリーの国はいつもこうして政治をしているのね」
「七人でお話をして」
「そうしてなのね」
「はい、そうしています」
実際にとです、女王は王女に答えました。
「楽しく」
「貴女一人でなくて」
「七人全員がいまして」
それでというのです。
「色々お話して相談し合いながらです」
「決めているのね」
「そうしています、あと」
「あと?」
「私はこの国の女王ですが」
それでもという口調で、です。女王は王女にお話しました。
「わかっていることがあります」
「わかっていることはというと」
「私が治めるこの森があるオズの国を治める方はどなたか」
「オズマ姫ということは」
「わかっています」
このことはというのです。
「しっかりと」
「そのことはなのね」
「はい、私は女王ですが」
その立場にあることは事実でもというのです。
「ですがこの国の主はです」
「オズマ姫ね」
「はい」
まさにというのです。
「しっかりと」
「それは私よりずっと立派ね」
王女は女王のお話を聞いて言いました。
「それはまた」
「それはどうしてですか?」
「だって貴女は最初からそのことがわかっていて」
それでというのです。
「謙虚でいるわね」
「それで、ですか」
「私なんてね」
王女は少し苦笑いになりました、そうして女王に自分の過去のことをお話しました。
「オズの国を征服しようと思って」
「あっ、それで軍隊を編成されましたね」
「そしてね」
そのうえでだったというのです。
「実際にね」
「オズマ姫がおられるエメラルドの都まで、ですね」
「攻め込んで」
そしてというのです。
「そしてね」
「オズの国の主にですね」
「なろうと思ったから」
だからというのです。
「私よりずっと立派よ」
「そうですか」
「そう、私のことを思うと」
こう女王にお話するのでした。
「遥かにね」
「ですがアン王女はです」
「すぐにお考えをあらためられて」
「それで、ですよね」
「すぐにオズマ姫がオズの国の主と認められ」
「今は、ですね」
「そうしたお考えはないですね」
六人の大臣達が王女に言ってきました。
「だったらそれで問題ないのでは」
「特に」
「これといってです」
「悪いとは思わないですよ」
「お考えをあらためられましたし」
「それでは」
「そうかしら。まああの時私は世間知らずだったわ」
オズの国を征服しようとした時に比べてです。
「自分の国、村のことはね」
「何もですか」
「ご存知なかったですか」
「これといって」
「それでオズの国の主になられようとですね」
「思われたんですね」
「そうだったわ、本当にあの時の私は世間知らずだったわ」
オズの国のことを何も知らなかったというのです。
「それでそう思ったのよ、けれど」
「確かすぐにですね」
「オズの国のことを知られたんですよね」
「ドロシー王女にもお会いして」
「それですぐにでしたね」
「そうしたお考えはなくされましたね」
「そうでしたね、ならですよ」
問題ないとです、六人で王女に言います。そしてケーキも王女に言いました。
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