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ドリトル先生の野球

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第十幕その五

「若しかしたらね」
「あの古田選手以上のだね」
「名キャッチャーになれるよ」
「それは凄いね」
「まあキャッチャーは他の選手以上に経験がものを言うポジションだけれど」
「どんどん経験を積んでなんだ」
「いいリードやグラウンドの采配も出来るから」
 だからだというのです。
「経験がね」
「大事なんだね」
「そうしたポジションなんだ」
「成程ね」
「だからだよ」
 さらにお話する先生でした。
「ここはね」
「是非にだね」
「そう、彼もね」
「開幕一軍で喜ばずに」
「それは確かに凄いことだけれど」
 ルーキーの人がそれを果たすことはというのです。
「それでもね」
「それをやったと思わずに」
「むしろはじまりと思ってね」
 そうしてというのです。
「プロ生活を続けていって欲しいね」
「そうなんだね」
「そう、そしてね」
 そのうえでというのです。
「一軍で経験を積んでいって」
「その経験の分だね」
「凄い選手になって欲しいよ」
「そして凄い選手になってくれたら」
 今度はトミーが言ってきました、皆焼き肉を焼きながら乾杯しています。それでトミーもお肉を食べています。
「阪神もですね」
「大助かりだね」
「いいキャッチャーが投手陣を的確にリードしてくれて」
「盗塁も刺してくれてね」
「相手の選手の癖とかをどんどん見抜いてくれて」
「それをチームに伝えてくれるしバッターとしても」
 先生も焼いた牛肉を食べつつ言います。
「打ってくれるからね」
「いいですね」
「今の阪神はここで五番の人に確かな人がいてくれたら」
「前まではベテランの人でしたが」
「流石に寄る年波には、でね」
「今シーズン遂に引退されましたね」
 トミーは残念そうに言いました。
「甲子園での引退セレモニーはよかったですね」
「そうだね、本当に」
「有終の美でした、ですが」
「引退したからね」
 前から限界が感じられていてです。
「だからこのことでもね」
「丁度いいですね」
「今阪神はいいキャッチャーといい五番がね」
「両方必要なんですね」
「だから彼の参加は」
 まさにというのです。
「阪神にとって渡りに舟」
「そんな指名でしたね」
「他の獲得した選手もこれはっていう選手がいるけれど」
「その中でもですね」
「やっぱり彼だよ」
 何といってもというのです。
「本当にね」
「そうなりますか」
「うん、まだ契約のお話があるけれど」
「それでもですね」
「お互いのお話を聞いたらね」
 阪神とその選手の人のです。
「まずね」
「決まっていますね」
「だからね」
「今お祝いしてもいいですね」
「そうだよ、そして来年はまた大阪でね」
「道頓堀で、ですね」
「川に飛び込む人がいるよ」
 先生は笑って言いました。 
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