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ドリトル先生の野球

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第九幕その十一

「フロントの人達は政府だよ」
「あっ、シビリアンコントロールだね」
「その論理と同じなんだ」
「野球のチームとフロントの関係って」
「そうなんだ」
「だから強いチームでもね」 
 チームとしてそうであってもというのです。
「フロントがおかしなことをするとね」
「弱くなるんだね」
「チームはそれだけで」
「軍隊と同じで」
「そうなるんだ」
「そうだよ、ナチスやソ連の軍隊はヒトラーやスターリンのせいで大変なことになったね」
 先生は歴史から事例を挙げました。
「そうだったね」
「そうそう」
「どちらも現場とかに介入し過ぎて」
「あれやこれやと口を出して」
「大変なことになったわね」
「先生昔そんなこと言ってたよ」
「そのことと同じでね」
 それでというのです。
「フロントがしっかりとしているとね」
「チームも強いんだね」
「それだけで」
「そうなるんだね」
「そうだよ、そしてしっかりしていないと」
 その場合はといいますと。
「弱くなるんだ」
「わかりやすいね」
「それも実に」
「チームがずっと強くあるのはフロント次第」
「そういうことね」
「昔の阪神はお家騒動が多かったけれど」
 その阪神のお話です。
「それはね」
「フロントがしっかりしていなかった」
「そのせいだね」
「そうなんだ、もうそれでね」
 お家騒動でというのです。
「色々と問題があったんば」
「内輪揉めばかりだとね」
「どうしてもだからね」
「チームの補強とか出来ないから」
「どうしても」
「その時は」
「そうなるからね」
 だからだというのです。
「阪神は低迷していたんだ」
「けれど今は起きないし」
「選手同士がどうとかね」
「コーチとの確執とかもないし」
「監督についても」
「全部フロントがしっかりしたものになったからだよ」
 だからだというのです。 
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