オズのケーキ
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第九幕その一
第九幕 遊びもしながら
フェアリーの国にはアスレチックもあります、今ナターシャ達は体操服に着替えてそのうえでそこで遊んでいますが。
その体操服を見てです、上下共に赤いジャージ姿の王女は言いました。
「皆それ日本の体操服よね」
「はい、そうです」
ナターシャが王女に答えました、皆靴は動きやすいシューズですがそれぞれ半ズボンの色が違っています。ナターシャは黒、恵梨香はピンク、ジョージは赤、神宝は青、カルロスは黄色とそれぞれの色になっています。
「白の」
「日本の体操服って絶対に上は白なの?」
「そうみたいですね」
「それも不思議ね」
「ただ、下は違いまして」
「色が違うのね」
「色も違って」
それにというのです。
「あと私達は普通の半ズボンですが」
「それがどう違うのかしら」
「膝までの半ズボンだったり」
まずはこちらの半ズボンを挙げるのでした。
「スパッツだったりします」
「スパッツもあるの」
「それも私達の半ズボン位の長さの」
「短いものね」
「そうです」
太腿の付け根近くまでの長さです。
「この長さのスパッツのものもあります」
「そうした意味で色々なのね」
「そうなんです、もう体育の時は」
「体操服に着替えてなのね」
「体育をしています」
「そうなのね」
「動きやすいですよ」
「それはわかるわ、ただね」
こうも言う王女でした。
「私としてはジャージの方がね」
「お好きですか」
「身体を動かす時はね、農作業の時は」
こちらで身体を動かす時はといいますと。
「作業服だけれど」
「あのつなぎのですね」
「上下分かれたのも着るわよ」
シャツとズボンのそれもというのです。
「作業靴も履くし安全靴もね」
「そちらの靴もですか」
「履くわ、もう作業服はね」
王女はナターシャににこりと笑ってお話します。
「村にいる時の私の日中の普通の服よ」
「いつも着られてるんですね」
「そうしてるの」
実際にというのです。
「いつもね」
「そこまで馴染みですか」
「そうなの、大好きな服の一つよ」
「そういえば王女ドレスあまり着られないですね」
ジョージが言ってきました、六人でアスレチックのコーナーを次々に楽しんで潜り抜けながらお話もしているのです。
「軍服は着られても」
「そうそう、今もジャージだしね」
神宝はジョージの言葉に頷きました。
「ドレスを着られることはあまりないね」
「ううん、僕達ドレス姿の王女見たことあるかな」
カルロスはふと考えてみました。
「これまで」
「記憶にないわね」
恵梨香の覚えている限りないことです。
「どうにも」
「私ドレスあまり着ないわよ」
王女自身も笑ってお話しました。
「お昼はいつも農作業をしているから」
「だからですね」
「ドレスはあまり着られないですね」
「外で働いておられるから」
「それで、ですね」
「王宮にあまりおられないので」
「私達の国はそうした国だから」
そのお国のことを思いつつお話するのでした。
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