オズのケーキ
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第八幕その八
「ですから」
「それでパーティーでは作ってくれるのかのう」
ここで尋ねたのはリンキティンク王でした。
「和菓子は」
「そのつもりですが」
「難しいのじゃな」
「はい、何をどう作るのか」
それがというのです。
「必死に考えていますが」
「そうなのか」
「宝石みたいに奇麗で味も」
「ただ甘いだけでなくか」
「物凄く繊細なので」
そうした味だからというのです。
「いつも作るのに苦労していて」
「それでじゃな」
「今回もです」
「成程のう、しかしな」
リンキティンク王は今から苦難を見ているケーキにお話します。
「安心するのじゃ」
「安心していいんですか」
「うむ」
是非にという返事でした。
「落ち着いて作ればな」
「それで、ですか」
「ケーキ嬢なら作られる」
「美味しい和菓子をですか」
「そうじゃ、落ち着いてしっかりと作れば」
それでというのです。
「問題ない」
「そうですか」
「わしは安心しておるぞ」
そのことがお顔にも出ています。
「そのうえで楽しみにしておる」
「では期待に添えます」
「是非のう」
リンキティンク王は笑顔で応えました、そしてです。
ケーキは和菓子の準備もしました、ナターシャはその準備を見ながらそのうえで目を瞠って言いました。
「和菓子は仕込みも大事っていうけれど」
「大事っていうか」
アイリは唸ってです、ナターシャに応えました。
「あれだけ準備するお菓子ないです」
「そうよね、お菓子には準備もあるけれど」
ミユも言います。
「あれだけ準備がいるお菓子はね」
「他にないわよ」
カヤも同じ考えでした。
「本当に」
「しかも準備は何かとあって」
その準備のことはナナミが見ています。
「大変ね」
「本当に宝石みたいなお菓子を作るには」
マユはケーキのテキパキとした動きを見ています。
「下ごしらえからはじまっているというけれど」
「あんなに準備するなんて」
ミナミは目を丸くしています。
「和菓子は奥が深いわ」
「職人芸って言うけれど」
その日本人の恵梨香の言葉です。
「凄いわね」
「つまりケーキさんも職人さんだね」
神宝はケーキを見ています。
「和菓子の」
「ケーキさんはお菓子は何でも得意だけれど」
それでもと言ったジョージでした。
「和菓子にもそうなったのかな」
「少なくとも手際はいいね」
カルロスが見てもです。
「慣れていて努力してきた感じがするね」
「お料理も努力」
まさにと言ったナターシャでした。
「そう言われるわね」
「そうそう、何でもね」
「努力が大事だっていうよね」
「幾ら才能があっても努力しないと駄目だって」
「そう言うしね」
恵梨香達もナターシャの言葉に頷きます。
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