夢幻水滸伝
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第百四十四話 見えてきた勝利その七
「ここから」
「そやな、しかしな」
「どないした?」
「施も見事やったが」
それだけでなくというのだ。
「自分もな」
「見事やっていうんやな」
「ああ、僕の攻撃をここまで全部かわすとかな」
それこそというのだ。
「施だけやった」
「リーはちゃうかったか」
「あいつは防いでからな」
かわすのではなくというのだ。
「それでや」
「そう言うんやな」
「そや」
こうメルヴィルに話した。
「かわすってな」
「そういうことか」
「あの間合いでもな」
「そうか、それはな」
「自分も言うな」
「ああ、わしの銃撃を全部かわすとかな」
メルヴィルも芥川に話した。
「天の星のモンでも出来んわ」
「そう言うか」
「例え神星のモンでも出来るのは六将星のモン位やが」
「僕は戦う軍師やからな」
「それで出来るっていうんやな」
「そや、そしてや」
芥川は不敵な笑みを浮かべた、その笑みでメルヴィルに話した。
「戦ってそのうえでな」
「勝つ軍師か」
「そういうことや」
「それはかなりハイスペックな軍師やな」
「もっとも実際の格闘能力は自分等と比べたら落ちる」
このこともだ、芥川は話した。
「六将星のモンとはな」
「武力は六将星が一番か」
「そしてや」
芥川はさらに話した。
「軍勢の采配とか統率もな」
「六将星の方が上か」
「そっちが自分等の仕事やしな」
神星、十八人いるその中でそうなっているというのだ。
「僕やリー、シェリルちゃんは基本軍師や政、術担当や」
「あくまでそっちやな」
「そやから格闘能力は落ちる」
戦う軍師であってもというのだ。
「そうなってる、しかしな」
「それでもやな」
「こっちは頭もあるんや」
知力、それもというのだ。
「そやからそっちも使って勝つで」
「言うな、わしもアホやないと言っておくで」
「ああ、それはわかってる」
芥川もわかっていた、六将星の者達は全員知力は平均よりも結構高い。そしてもっと言えば政治力も高めなのだ。
「しっかりとな」
「そやな」
「相手のことをわかるのも戦や」
まさにというのだ。
「そやからや」
「わしのこともやな」
「しっかりとわかってな」
そのうえでというのだ。
「僕は今ここにおるんや」
「そういうことやな」
「自分に一番勝てるのは僕や」
「中里でも綾乃ちゃんでもないか」
「中里が一番相性がええのはトウェインや」
中里から見てだ。
「それであいつにはトウェインに向かってもらってな」
「綾乃ちゃんはか」
メルヴィルはこの言葉は自分から出した。
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