ヘタリア学園
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第四百六十一話 お世話になった人
第四百六十一話 お世話になった人
台湾は日本の家にいました。けれど植民地ではなかったので首輪もされませんでした。そして多くのいい人達によくしてもらってきたのです。
「長い髭を生やしたお巡さんがおられて」
その人には学校の勉強を教えてもらったり生活の世話をしてもらったりしていました。その人のことは台湾のお家の神様を祭る場所である廟に今も祭っています。今もそこまで大切に思っている人なのです。
「その人にもよくしてもらったし。ダムも」
台湾のお家にはとても大きくて立派なダムがあります。これも日本の人だったのです。凄く頑張ってそのダムを台湾の為につくってくれたのです。
他にも色々な人がいて台湾の為にしてくれました。台湾がフィリピンで戦っていて危なくなった時にこう言って助けてくれた人もいます。
「君はもう帰るんだ」
「けれど、私は日本の家の人間ですから」
「いや、君は台湾なんだよ」
こう言うのでした。
「君は台湾だよ。だから君は生きて帰りなさい」
「私が・・・・・・台湾だから」
「そして私は日本の家の人間なんだよ」
台湾に対して微笑んで言ってきた言葉でした。
「だから責任は私が取るからね」
「そうなんですか」
「だから。行ってくれ」
また微笑んで声をかけてきました。
「いいね」
「・・・・・・わかりました」
こうして台湾は帰ることができました。そうした人達に助けられて今がある台湾。そうした日本の家の人達のことは今も忘れてはいないのです。
第四百六十一話 完
2008・11・18
ページ上へ戻る