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MY POSITION

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第一章

               MY POSITION 
 私の学校での位置はいつもその他大勢だ、そして家でも両親と兄と妹の間の真ん中だ。上も下もない感じだ。
 よくもなく悪くもなく目立たないと言えばそれまでだ、ただバスケ部の部活ではそれなりに活躍している。
 それで部活は好きだけれどそれでもだ。
「何ていうかね」
「どうしたの?」
「いや、私って主役タイプじゃないのよね」  
 部活が終わって家にまで帰る途中で電車の中に一緒にいる部活仲間に話した。
「正直言って」
「自分でそう言う?」
「実際にそう思うから」
 成績もよくもなく悪くもなくそして家庭でも兄妹の真ん中で顔もスタイルも普通だ。本当にこれではだ。
「だからね」
「主役タイプじゃないって言うのね」
「目立つタイプじゃないわ」
 こうも言った。
「言うならエキストラよ」
「それになるのね」
「本当にね、もうそれ以外の何でもなくて」 
 それでだ。
「私が主役になることは一生ね」
「ないっていうのね」
「そうでしょ、これといって」
「それはわからないでしょ」 
 友達は私にこう言ってきた、見れば高校の制服姿の私達は帰りの電車、夜のそれの中で他の学校の生徒や仕事を終えたサラリーマンやOLの人達の中で埋没していた。誰も私達の方を見ることも話を聞くこともしない。
「人間誰だって主役になる時があるってね」
「そう言われているの」
「そうでしょ」
「そうかしら」
「そう、昔そんな言葉を本で読んだけれど」
「ないわね、私は本当に目立たないから」
 バスケにしてもうちの部は強くないのでそこでレギュラーでも結局同じだ、大会に出てもその他大勢だ。
「主役になる時はね」
「ないっていうのね」
「それが私の位置よ」
 人生というか世の中においてのだ。 
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