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夢幻水滸伝

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第百四十二話 アメリカ軍の総攻撃その九

「行った、それで施それにメルヴィルは遠距離戦が得意やろ」
「ああ、六将星の中でもな」
「それでや」
「三光手裏剣を投げられる自分がか」
「行くんや」
「成程な」
「それでな」
 まさにというのだ。
「今回も行く、あくまで相性を考えてな」
「そのうえでやな」
「一騎打ちも考えてる、だからや」
「三連戦もやな」
「最初から頭に入れてた」
「勝つ為にやな」
「負ける戦は考える趣味ないからな」
 芥川は狐に不敵に笑って述べた。
「戦をするからにはな」
「勝つ、やな」
「それも短期でな」
「それは全員で何よりやったな」
 芥川ひいては日本そして他の勢力の星の者達もそうでとだ、狐は指摘した。
「ほんまに」
「長い激しい戦が好きやったらな」
「国が疲弊するだけやな」
「僕等が起きた世界の二度の世界大戦みたいなことしたら」
 それこそとだ、芥川は苦い顔になって述べた。
「洒落にならんわ」
「どの国も疲弊してやな」
「勝っても負けても何も残らん」
「そうなるからやな」
「そや」
 それ故にというのだ。
「ほんまに奈良の会議でそれを話してな」
「それでやな」
「一戦での勝ち抜きで覇者を決めるって決定したのはな」
「よかったな」
「どの勢力の意見も一致してな」
 そしてというのだ。
「よかったわ」
「ほんまにそやな」
「ああ、それでな」
「その一戦でやな」
「勝つ戦を考えてきた、そして」
「その答えとしてやな」
「その一部、駒の一つとしてな」
 まさにとだ、芥川は今度は不敵な笑みを浮かべて狐に話した。
「メルヴィルと戦うで」
「そうするな」
「ああ、それで自分はな」 
 今度は狐自身に頼んだ。
「あいつが乗ってるグリフォン頼むで」
「あいつの乗ってるグリフォンは普通のグリフォンやないな」
「キンググリフォンや」
「獣としてのグリフォンやないな」
「獣の方のグリフォンもかなり強い」
 それこそドラゴンやキマイラにも対抗出来るまでの強さだ、その為並以上の冒険者では対抗出来ない。
「しかしな」
「あいつの乗ってるグリフォン、キンググリフォンは」
「並のグリフォンより遥かに強いパワーとスピードに」
 それに加えてというのだ。
「風を起こすし術も使う」
「滅茶苦茶強いな」
「そんな奴や、そいつはな」
「わしがやな」
「やってもらうで」
「わかった、この九尾の名にかけて」
 誇りを以てだった、狐は己の主に答えた。
「やったるわ」
「ほなな」
「自分はキンググリフォンを負かすんやなくてな」
「その動きをやな」
「相殺してな」
 そのうえでというのだ。
「足止めみたいにしてくれたらええ」
「自分に向かわせんことやな」
「そや」
 まさにというのだ。 
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