オズのケーキ
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第二幕その五
「だからな」
「あの人はどんな音楽でも歌われますね」
「作詞作曲もな」
「されますね」
「しかしわしはな」
リンキティンク王はといいますと。
「今話した通りにな」
「明るい曲だけですね」
「暗い曲や静かな曲は歌おうと考えたこともない」
「作詞作曲も」
「そっちもじゃ、そして頂上に着いた時も」
その時もというのです。
「楽しく歌い踊るか」
「明るい曲で、ですね」
「そうしようぞ」
「それでは」
「超常に着いたらお昼にするか」
リンキティンク王はこうも言いました。
「そうもするか」
「丁度いい時間になりそうですね」
王子はリンキティンク王のその言葉にも応えました。
「確かに」
「それでじゃ」
「頂上で、ですね」
「お昼じゃ」
それにするというのです。
「是非な」
「それでは」
「お昼は何を食べようかのう」
「ではとりあえずは」
王子はここで、でした。
自分達の傍にあったお弁当の木を見て言いました。
「何か貰いましょう」
「お弁当をか」
「そうしましょう」
「ではわしは今日は海鮮弁当じゃ」
「日本のですね」
「そうじゃ、蟹にイクラに海胆とな」
「豪勢ですね」
王子が見てもでした。
「それはまた」
「三種類がご飯の上に乗ってお醤油で味付けされたな」
「そちらにされますね」
「全く、日本人は美味い弁当ばかり食っておるのか」
「駅弁ではそうみたいですね」
「美食家であるのう」
リンキティンク王は日本人について駅弁のことから思いました。
「それはまた」
「私もそう思うよ、日本人は恵梨香ちゃんを見てもグルメだよ」
カエルマンもこう言います。
「日系人の人達を見てもね」
「村にもおられますしね」
クッキーは自分達の村のお話もしました。
「日系人の人達は」
「凄く広い水田を持っていてね」
「いつも頑張ってその水田を耕したりしておられますね」
「収穫もしてね」
「立派な人ですよね」
「勤勉で努力家でね」
「日本はご飯であるが」
お米だとです、リンキティンク王はこうも言いました。
「そのご飯は田んぼがないとな」
「出来ないですからね」
クッキーはリンキティンク王にすぐに言いました。
「本当に」
「だからのう」
「はい、その人はです」
「立派にじゃな」
「いつも水田を耕したり収穫されています」
「そうしておるのじゃな」
「毎日笑顔で働いておられるんです」
こうお話するのでした。
「そうされて」
「立派な人ですね」
王子も聞いて思うことでした。
「本当に」
「そうなんです、オズの国も色々な人が入って」
「日系人の人も」
「色々変わりましたけれど」
それでもというのです。
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