麗しのヴァンパイア
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第二百五十九話
第二百五十九話 目が気になる
亜美はこの日暑いので汗をかいた、それで額から流れ出て来る汗を拭いた時にふと気付いて自分の使い魔達に言った。
「ちょっと気になったけどな」
「どうされました」
「一体」
「眉毛がないとな」
今気にしているそれがというのだ。
「汗ってそのまま落ちるな」
「眉毛は元々その為のものですから」
「目に落ちる汗やゴミを止めるものです」
「睫毛も然りです」
「目を守るものです」
「その眉毛に色塗ったりして」
そしてというのだ。
「眉毛に汗がかかるとな」
「その染料が落ちてですか」
「汗に混じって目に落ちる」
「そのことが問題ですか」
「そう思われましたか」
「そのこと思ったけどな」
それが気になることだというのだ。
「どやろ」
「はい、それはです」
「確かにありますね」
使い魔達も否定せずに答える。
「言われますと」
「その危険は充分にあります」
「そやな、目に入ったらな」
染料がというのだ。
「危ないかも知れんし」
「シャンプーが目に入っても痛いですよ」
アルテミスが言ってきた。
「それだけでも」
「そうした染料となりますと」
セレニティも言う。
「さらにです」
「そやな、そう思うとな」
どうしてもというのだ。
「それは止めた方がええかもな」
「そうかも知れないですね」
「言われてみますと」
「眉毛を染めることはよくないかも知れないですね」
「どうも」
「そうかもな、ちょっと考えようか」
こう言うのだった。
「眉毛の色変えることは」
「そうされますか」
「考えなおされますか」
「一旦考えるわ」
そうするとだ、亜美は自分の使い魔達に話した。それで今度は自分の母に相談してみることにした。
第二百五十九話 完
2020・4・30
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