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八条学園騒動記

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第五百七十一話 差し入れその九

「なるものみたいよ」
「そういうことね」
「あの殺人的に甘いお菓子にね」
「それで思いきり甘くするのね」
 マウリアの紅茶はとだ、七海は飲みながら言った。
「そうなのね」
「あちらのお菓子に合う様にね」
「そういうことね」
「そうみたいよ。あとマウリアの紅茶は絶対にミルクティーだってね」
「ああ、それはね」
「決まってるみたいね、これは青茶でも黒茶でも紫茶でもね」  
 そうした茶達でもというのだ、この時代では星によってはそうした色の茶の葉があって飲む時もそうした色になるのだ。
「ミルクティーらしいわ」
「レモンティーないのね」
「みたいよ」
「そうなのね」
「ストレートも殆どなくて」
「お茶にもなのね」
「全部ね」
 それこそというのだ。
「ミルクを入れてね」
「飲むのね」
「そしてお砂糖もね」
 ミルクに加えてというのだ。
「入れて」
「そうして飲むのね」
「そうみたいよ。お抹茶も」
 英訳するとグリーンティーになるこのお茶もというのだ。
「ミルクを入れて」
「お砂糖もなのね」
「うんと甘くして」
 そのうえでというのだ。
「飲むらしいわよ」
「そうなのね」
「もうそこはね」
 何といってもというのだ。
「マウリアでは外せないものらしいわ」
「お茶にミルクは」
「絶対に一緒でね」
「ミルクだけを飲む時があっても」
「お茶を飲む時は」
 その時はというのだ。
「もうね」
「絶対にミルクを入れるんだね」
「実際にセーラもそうしてるでしょ」
「それはね」
 ネロもはっきりと答えた。
「見ていたらね」
「いつも紅茶飲んでるけれどね」
「クラスの中でもね」
 流石に授業中は飲まない、休み時間にラメダスとベッキーにティ―セットを出させてそうしてくるろいでいるのだ。
「飲んでるね」
「その時だってね」
「ミルクティーだね」
「レモンティーの時ないでしょ」
「見たことないよ」 
 ネロにしてもだった。
「そっちの紅茶は」
「それでセーラに聞いてもね」
 レミはネロにさらに話した。
「実際にね」
「レモンティーは飲まないんだ」
「レモンは食べて」
 そしてというのだ。
「お料理に使っても」
「それでもなんだね」
「紅茶に入れることはね」
 それはというのだ。
「しないらしいのよ」
「連合だとレモンティーも普通だね」
 マルティは何でもない口調で言った。 
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