ドラえもん のび太の転生ロックマンX(若干修正版)
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
スペースポート
ハンターベース
エックスたちが戻ろうとしていた頃、ゼロはアイリスと共に管制室へと戻ってきた。中に入るとダブルの慌ただしい姿が目に映った。
「何の騒ぎだ?」
「あっ!ゼロ隊長!!各地で敗走したレプリフォースが集まりだしたデシ!」
「何っ!?どこにだ?」
「宇宙港デシ。奴らは宇宙に向かう気デシ!!」
「・・・・・・・」
ダブルの報告を受けてゼロは黙り込む。宇宙にはレプリフォースの保有する完成間近の衛星兵器がある。逃げ込まれたら逆に搭載されている衛星砲で地上を攻撃されかねない。
「・・・・・・・ゼロ・・・・」
「・・・・・・出撃する。」
「ゼロ!」
「・・・・・・誰かがカーネルを止めなければならない。」
「でも・・・・・・・」
心配するアイリスの顔を見ずゼロは宇宙港へと向かうべく転送装置で移動する。
「・・・・・・」
「アイリスさん?どうしたんデシ?」
急に転送装置を操作し始めたアイリスを見てダブルは不思議そうな顔をする。操作を終えるとアイリスは自分も転送装置へと乗る。
「あ、アイリスさん!?」
「私も行って来るわ!ゼロと兄さんを止めないと・・・・・・」
「無茶デシ!?戦闘用じゃないアイリスさんが行くなんて・・・・・あっ!!」
ダブルが引き留めようとしたもののアイリスは転送されてしまう。同時に任務を終えたエックスたちが戻ってきた。
「ダブル、ゼロたちは・・・・・・・」
「先輩、まずいデシよ!?アイリスさんがゼロ隊長を止めようと一緒に宇宙港へ行っちゃったデシ!?」
「何だって!?」
ダブルの報告を受けてエックスは思わず驚く。
「ま、まずいじゃん!?アイリスちゃん、戦闘用にできていないのに!?」
「宇宙港には兵士がウヨウヨいるんだぞ!」
「・・・・・どうする?エックス。」
全員戸惑うが考えている時間はない。
こうしている間にもレプリフォースは宇宙へと上がり、アイリスは無謀にもゼロの後を追っているのだ。
「・・・・・・仕方ない。ビートブードとマンドリラーはメンテナンスを受けた後急いで後を追ってきてくれ!!俺たちは、このまま宇宙港へ向かい、アイリスとゼロに合流、カーネルを止める!!」
「おう!そうこなくちゃな!」
「しずかちゃんはここで連絡を取ってくれ。」
「分かったわ。」
「じゃあ、急いで宇宙港へ向かおう!!」
ビートブードなどの一部のメンバーを残してエックスたちは宇宙港へと転送された。
「・・・・・・・」
「あら?ダブルさん、どこへ行くの?」
こっそり部屋から出ようとするダブルにしずかは声を掛ける。
「ま、万が一に備えてシャトルのメンテに行って来るデシ!」
「がんばってくださいね。」
しずかに言われてヒヤッとしながらダブルはその場から離れて行った。
「・・・・・・あぶねえな、危うく怪しまれるところだったぜ。・・・・・・・さて、さっさとコイツを仕掛けに行くとするか。しっかし、皮肉な妹だな。兄貴と好きな男が目の前で消える様を見る羽目になるんだからな。」
宇宙港
「将軍、ここは私にお任せください。」
「うむ、後のことは頼んだぞ。」
「はっ!」
シャトルに乗るジェネラルを見送りながらカーネルは敬礼して言う。
「・・・・・・カーネル殿。やはり、ここは私たちに任せて将軍と一緒に行ってください!」
薄々敗北を感じているせいかもしれない。レプリフォース兵士たちは、カーネルも宇宙へ逃そうと乗船を勧めた。
「そうはいかん。私は、ここでレプリフォースが宇宙に上がるのを守る義務がある。」
「し、しかし・・・・・カーネル殿ほどのお方まで・・・・・・」
「おそらく、奴もここに来るはず。他の将兵だけでは手に負えん。お前たちも早く乗船しろ。将軍を・・・・・・レプリフォースの未来のために・・・・・・」
「「「・・・・・・」」」
兵士たちは自分たちの無力さを悔やみながらもカーネルに最後の敬礼をし、乗船していく。
「間もなくレプリフォースは宇宙へと上がる・・・・・・・ここが私の正念場だ。」
カーネルは、発射装置の最終調整を終えるとその場から離れてかつての友であり、今は敵であるゼロの元へと向かって行く。
「こいつ!大人しくしろ!」
「いや!放して!!」
その頃アイリスは、レプリフォース兵士たちに捕らえられてしまっていた。
「この裏切り者めが!カーネル殿の妹でありながらイレギュラーハンターに就くとは!」
「私が何を言われようが構いません!ですがどうか兄に会わせてください!」
「黙れ!裏切り者が!!」
「キャッ!」
兵士の一人に平手打ちを受ける。
「すでに我らの同胞の多くが奴らの手によって奪われた。それは貴様のせいでもあるのだぞ!!」
「それは・・・・・・」
「問答無用!!我々レプリフォースに裏切り者は必要ない!!」
兵士は、銃を取り出してアイリスの頭に突き付ける。
「うっ!?」
「カーネル殿の妹とは言え、裏切り者を生かしておくわけにはいかん・・・・・・・」
「うぅ・・・・・・・」
兵士は銃の引き金に力を籠めようとする。
「ドカーン!!」
「ぐおぉっ!?」
突然の空気の砲弾で兵士が吹き飛ばされる。アイリスが恐る恐る顔を挙げると空気砲を構えたジャイアンがいた。
「武さん!」
「何者だ!き・・・・・」
「何処見てんのよ!」
「グベッ!?」
ジャイアンに銃を向けようとした兵士をマーティが回し蹴りでダウンさせる。
「うっ!」
最後の兵士も銃を持とうとするがエックスのチャージショットで弾き飛ばされてしまう。
「うぅ・・・・・・・・」
「手を挙げろ。抵抗しなければ何もしない。」
兵士はエックスの指示に従って両手を挙げる。ジャイアンたちは膝をついていたアイリスを起こす。
「全く、危ないところだったぜ。」
「もうすぐで死んでたところだったよ。」
「ご、ごめんなさい・・・・・・・」
アイリスは、みんなに頭を下げて謝る。
「もう、どうしてこんな危ないことを・・・・・・・」
「兄さんとゼロを止めに行きたかったの。」
ドラえもんの言葉に対してアイリスは、悲しそうな顔で答える。
「でも、一人で行くのは危ないんだよ?」
「うん・・・・・・でも、行かなかったら取り返しのつかないことになりそうで・・・・・・」
「分かってるよ、アイリス。俺たちだってカーネルを死なせたくはない。だから、ここまで来たんだ。」
エックスは、アイリスの顔を見ながら言う。
「エックス・・・・・・」
「ゼロだってそれを理解している。ただ、カーネルを止めるのは難しい。全員の力を合わせて彼を止めなくちゃならないんだ。君やゼロ、そして、俺たちも。」
「・・・・・うん。みんな、ありがとう。」
「よぉおし!そうと決まったら意地でも止めに行こうぜ!!」
「幸い敵もゼロが減らしてくれたおかげでこっちも行きやすいからね。」
迫り来るレプリフォース兵士たちを見ながらエックスたちは武器を構える。
「行くぞ!なんとしてもカーネルの元にまでたどり着くんだ!!」
「まっかせとけ!!」
「怖いけど・・・・・やるしかないよね!」
「はい、アイリスちゃん。」
「はい。」
アイリスはドラえもんから空気砲とタケコプターを受け取る。
その頃、ゼロとカーネルは剣で斬り合っていた。
「くっ!カーネル!!頼む!そこを退いてくれ!!」
「断る!!我々レプリロイドの未来のためにもここから先を通す訳には行かん!!」
互いに距離を取り合って呼吸を整える。
「・・・・・お前が死ねばアイリスが悲しむ。」
「自惚れるなゼロ!そんな台詞は私を倒してからにしろ!!」
カーネルは、ゼロに向かって斬撃を飛ばす。ゼロは空円舞と壁蹴りで避けるとカーネルに向かって急降下する。
「氷烈斬!」
「ぬっ!?」
カーネルは避けるが氷の刃は左肩のアーマーを抉り取った。
「くっ!やるな!!」
カーネルは傷口を押さえながらサーベルを天に翳す。すると雷が降り注ぎ、カーネルの全身は電気エネルギーに満たされる。
「エナジーブレイカー!!」
サーベルを突き刺すと電気エネルギーは床を伝って流れていく。しかし、マンドリラーのエレクトリックスパークとは違い、床に留まったままジャンプで回避したゼロに向かって飛んできた。
「うおぉおあぁ!?」
電撃を浴びてゼロは床に膝をつく。
「どうした!本気で来いゼロ!!」
何とか起き上がるゼロに対してカーネルは、サーベルを振り下ろす。ゼロもセイバーで受け止めるもののその剣には殺意は込められていなかった。
「何故、本気で戦おうとしない!?このままだと死ぬのはお前だぞ!!」
「俺は、お前を意地でも止めてみせると誓った・・・・・・・」
「なら、何故本気を出さない!!私を倒す気で来なければ止めることすらできないぞ!」
切り返しで距離を取り合う。
「俺は・・・・・・俺は、お前を死なせたくない。本気でやり合えばどちらかが死ぬ。そんな光景をアイリスに見せたくない。」
「甘いぞ、ゼロ!そんな甘い考えで私に挑もうなどそれこそ命取りだ!!」
ゼロの言葉に対してカーネルは怒声を浴びせる。
「戦場にあるのは常にどちらかが残り、どちらかが滅ぶかだ!それはお前が最も知っているはずだ!!」
カーネルはサーベルをこれまでにないほどに振り上げる。
「グランドクラッシュ!!」
「グオォォオオオオオオオ!!!」
カーネルが放った巨大な衝撃波でゼロは壁へと打ち付けられる。
「いい加減に目を覚ませ!本気を出さねば死ぬぞ!」
カーネルは、倒れたゼロの首元にサーベルを向ける。
「・・・・・・・断る。」
「何っ!?」
「俺が・・・・・・俺が本気を出せば、お前を殺しかねない・・・・・・。」
「・・・・・・・どうしても私と本気で戦わないというのか。」
「お前は・・・・・・・アイリスよりも自分の誇りを選ぶのか?」
「ん?」
「俺は・・・・・・・前の戦いで大事な・・・・・・お前と俺のような間がらだった奴を目の前で破壊してしまった光景を見たことがある。その時のアイツは、自らを犠牲にしてでも戦いを終わらせようとしていた。俺や他の奴らのことを考えずにな・・・・・・・・お前はアイリスに同じことをさせたいのか?」
「うっ・・・・・・・・」
ゼロの言葉にカーネルは思わずサーベルを引っ込める。
アイリスが戦う。
非戦闘用に作られたという事もあって一度も考えたことがなかった。だが、アイリスと自分は元々とあるロボットの再来を目指して生み出された存在。
自分が破壊され、アイリスが復讐のためにその存在になろうとしたら・・・・・・・
「・・・・・い、いや!そんなことがある筈がない!!」
「お前も分かっているだろ?アイリスは普段は優しい奴だが、頑固な所はお前と同じだ。もし、お前が死ねば・・・・・・・・・・・・・・・アイツは、どうやって生きて行けばいいんだ?」
「そ、それは・・・・・・」
ゼロは、立ち上がりながらカーネルを見る。
「カーネル・・・・・俺も・・・・・・戦士として・・・・・・一人の男としてお前に負けたくはない。だがな!そんな誇りよりも大事なものがあるんだ!!お前にはそれがわからないのか!?」
動揺しているカーネルに対してゼロは、思いっきり顔面を殴りつけた。
「グッ!?」
カーネルは突然の攻撃にサーベルを落としてしまう。
「お前は俺にとってかけがえのない友だと思っている!!敵になった今でもな!だが・・・・・お前はどうなんだ?たった一人の妹であるアイリスよりも誇りを選んで・・・・・お前にはどちらが重いのか分からないのか!?」
「うっ!・・・・・黙れ!!」
カーネルも殴り返す。ゼロは怯むもののすぐに殴り返す。もはや剣など使わずお互い拳で殴り合った。
やられたらやり返し、またやられたら殴り返す。二人は、ボロボロになりながらもどこか楽しそうに見えた。
「ゼロォォオオオオオオオ!!!」
「カアァァネエェェルゥゥゥゥウウ!!!」
拳が交じり合い、顔面に命中。二人ともその場に倒れた。
「ハア・・・・ハア、ハア・・・・ハア・・・・・・・」
「ハア、ハア・・・・ハア・・・・・・」
二人は、仰向けになりながら呼吸を整える。そこへようやくエックスたちが到着した。
「ゼロっ!?」
「兄さん!?」
倒れている二人を見てエックスたちは唖然とする。
「大丈夫か!?ゼロ!」
「え、エックスか・・・・・・・」
ゼロはエックスに起こされながら言う。対するカーネルはアイリスが起こそうとしたが手で制し、自分の力で立ち上がった。
「ハア・・・・・・・すまん、エックス・・・・・・・レプリフォースを宇宙に逃がしてしまった・・・・・・」
「仕方ないさ。俺たちも早く来るべきだったよ。」
エックスはそう言うとカーネルの方を見る。
「・・・・・カーネル、もうレプリフォースは宇宙に上がった。もう目的は達成されたんだ。それに君だってもうボロボロだ。それでも俺たちと戦うのか?」
「・・・・・・兄さん。」
黙っているカーネルをアイリスは心配した表情で見る。
「・・・・・・・・私の負けだ。」
カーネルはサーベルを床に置き、両手を差し出す。その姿にアイリスは驚く。
「兄さん?」
「フッ・・・・・・ゼロに散々殴られて僅かだが気づかされた。ここまで来て、アイリスに心配かけさせるわけにもいかんしな。」
「・・・・・・カーネル。」
「私はここで終わりだ。後はジェネラル将軍がレプリフォースを導いてくれる。」
「・・・・・・わかった。これから貴方をハンターベースへ連行する。他の兵士たちも遅れてきたビートブードたちが回収しているはずだ。」
エックスは、そう言うとカーネルに手錠をかけずに通信を入れる。
「こちら、エックス。レプリフォースの宇宙脱出阻止任務は失敗。しかし、カーネル含めるレプリフォース兵士の身柄の確保に成功。至急、護送チームの派遣を・・・・・・・・・」
「ちっ、面白くねえな。せっかくどっちかの死に様を拝めると思ったのによ。」
現場から離れた管制タワーの上から一体のレプリロイドが双眼鏡でエックスたちの様子を窺っていた。
「フン、まあいい。コイツはそのための保険なんだからな。」
そう言うとアタッシュケースの中から一つの操作ボタンを取り出す。
「あばよ、甘ちゃん共。宇宙港諸共吹っ飛んじまいな。遺骨っつうか残骸は拾ってやんねえけどな。」
レプリロイドはボタンを押す。
ドーン!!
ドガーン!
ドドーンン!!
「!?」
突然宇宙港のあちこちが爆発し始めた。
「なっ、なんだ!?」
「宇宙港が爆発し始めたぞ!?」
「ま、まさか・・・・もう用済みになったから此処を吹き飛ばすってこと!?」
エックスは、驚いた表情でカーネルを見る。
「カーネル、これはどういう事なんだ!?まさか、レプリフォースは・・・・・・」
「違う!これは断じてレプリフォースの仕業ではない!」
「ドラえもん!早くどこでもドア!!」
「分かってるよ!?」
ドラえもんは全員で脱出するべくどこでもドアを出そうとする。
その直後、港の鉄柱がバランスを崩して一同の目の前に大量の瓦礫が降りかかってくる。
「みんな避けろ!!」
エックスたちは走って避けようとする。
「キャッ!?」
「アイリス!」
その中でアイリスは躓いてしまう。急いで起き上がろうとするが大量の瓦礫は、既に目の前にまで迫って来てた。
「アイリス!!」
カーネルは倒れたアイリスを庇って瓦礫に呑まれる。
「カーネル!!」
ゼロは、ダメージを受けた体にもかかわらず、瓦礫をどかし始める。
「どこでもドア!やっと出せた・・・・・・・」
「今頃出してどうすんだよ!?」
「そんなことよりも早く、アイリスとカーネルを助け出すんだ!」
「まだ爆発が続いているし、その内こっちもヤバくなるわよ・・・・・・」
エックスたちも急いで瓦礫をどかしていく。大きくて持ち上げられないものはバスターの出力を抑えて砕き、爆発が激しくなっていく中、慎重に二人を掘り出していく。
「アイリス!返事をしてくれ、アイリス!・・・ウッ・・・・・」
ゼロはアイリスのいる位置を確認しながら急ごうとするがダメージの影響でふらつく。
「ゼロ、先にハンターベースに戻った方が・・・・・・・・」
「いや、大丈夫だ。続けさせてくれ。二人が生き埋めになったのは俺の責任でもあるんだ。」
エックスに心配されながらもゼロは、手を休めることなく作業を続ける。しばらくするとアイリスのベレー帽が見つかった。
「これは・・・・アイリスの・・・・」
「急げ!もうあまり時間が残っていない!!」
エックスたちは宇宙港が崩壊して行く中、瓦礫をどかしていく。
そして、ついにアイリスの手が現れた。
「アイリス!」
ゼロは急いで手の周囲を掘り下げてみる。どうやら本体から取れた様子はない。これを伝って掘り続ければ助けられる。一同は作業を速めた。
五分後、ようやくアイリスの全身が出てきた。
「アイリス!」
ゼロは、アイリスを抱きかかえて揺り動かす。
「アイリス、聞こえるか?アイリス!」
「・・・・・・・ゼロ?」
アイリスはうっすらと目を開けてゼロを見る。
よかった。
ボディに損傷は特に見られない。
ゼロは思わず彼女を強く抱きしめた。
「兄さんは?」
「あぁ、今一緒に助け出している。」
アイリスを放すとゼロは、作業を再開しようとするがふらついて倒れかかる。
「ゼロ!?」
アイリスは慌ててゼロを受け止める。余程無理をしていたらしい。
「おい!カーネルが出てきたぞ!」
「よし、急いで助け出すんだ!」
「アイリスちゃんは、ゼロさんと一緒にこのドアからハンターベースに戻ってください。」
「はい・・・・・あの、兄をお願いします。」
ドラえもんに言われてアイリスはゼロと一緒にどこでもドアで離脱する。
それからすぐにカーネルが掘り出された。
だが
「カーネル!?」
エックスたちは、救出したカーネルを見て唖然とした。
身体は鉄柱がいくつも貫通し、右腕が切断されていた。幸い機能は停止していないが重傷を負っていた。
「う、うぅ・・・・・・・・」
「カーネル!しっかりするんだ、カーネル!」
エックスは、担架で運びながらカーネルに呼びかける。
「アンタ、しっかりしなさいよ!妹置いて死ぬなんて・・・・それこそ兄失格よ!」
「う、うう・・・・・あ、アイリスは・・・・・・・・・・無事か?」
瀕死の状態のカーネルはエックスを見ながら言う。
「あぁ。君のおかげでひどい怪我もなく無事だったよ。」
「そうか・・・・・・うぅ!」
「急ごう。ここももう危ない。」
エックスたちは、どこでもドアで宇宙港から脱出して行った。
別行動していたビートブードとマンドリラー、ホーネックたちも宇宙港に取り残されかけていたレプリフォース兵士たちをどうにか救助し、宇宙港が崩壊する寸前に脱出することができた。
全兵士に尋問してみたが港を爆破するという話は一切なかったと言う。
かくしてレプリフォースは、宇宙へと逃れ、衛星兵器「ファイナル・ウェポン」は本格的に起動しようとしていた。
裏でシグマの動きがあることも知らずに・・・・・・・
ページ上へ戻る