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ドラえもん のび太の転生ロックマンX(若干修正版)

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カーネル

ハンターベース 

アイリスが去った後、ゼロは起き上がって次の任務を聞くべく司令室へと向かっていた。

「あっ!ゼロ先輩!丁度いいところにいたデシッ!!」

ダブルがグッドタイミングとばかりにゼロの所へと駆け付けてきた。

「ん?お前は確かダブル。」

「先輩!これを・・・・・」

ダブルは息を荒立てながらメモリー端末をゼロに渡す。

「これは?」

「レプリフォースから先輩に宛てのメッセージデシッ!」

「俺にだと?」

ゼロは、早速端末を携帯機器に読み込ませる。

相手はカーネルだった。

『かつてのわが友、ゼロ次ぐ!私は、お前と一対一での決闘を申し込む!!もし、お前に私と雌雄を決する覚悟があるのならこのメッセージを受け取った後、我がレプリフォース本部のメモリアルホールに1人で来い!!待っているぞ!!』

「・・・・・・カーネル。」

ゼロは、黙って端末を抜くとダブルに返す。

「先輩、どうするんデシ?」

「・・・このメッセージのことをアイリスは知っているのか?」

「いいえ、アイリスさんは、ついさっきえっと・・・・・・タヌえもんさんたちが帰ってきたからと言って出迎えに行ったのでまだ見ていないデシ。」

「・・・・・そうか。」

ゼロは、そう言うと一人廊下を歩いて行く。

「せ、先輩!?ま、まさか行くんデシか!?」

「・・・・・・」

「これは明らかに罠デシ!行かな方がいいデシ!」

ダブルは、行かないようにと説得するがゼロは考えを変える気はない。

「カーネルの事だ、罠を仕組んでいるとは思えん。・・・・・・・それにこれはハンターとレプリフォースの誇りを賭けた戦いだ。逃げるわけにはいかない。」


そう言うとゼロはその場から走り去って行った。


























一方、こちらはメディカルルーム。

「ドラえもん、すごいじゃないか。レプリフォースの士官を倒しちゃうなんて。」

やっと治療が完了したエックスは、マーティと共にベッドに座りながら戻ってきたドラえもんたちの報告を聞いていた。

「いやぁ・・・・ホーネックさんの援護もあったからだよ。」

「でも、大ダメージを与えたのはドラえもんさんですよ。」

「まっ、敵が脳筋だったって言う事もあるけどな!」

「それ言ったらジャイアンの立場がなくなるよ?」

「何かいったか?スネ夫!」

「い、いや!そんなつもりは!?」

「・・・・・・」

エックスたちの会話を聞きながら一緒に部屋に来ていたアイリスは、一同の様子を見届けると仕事に戻ろうとする。

「あっ!アイリスさん!ここにいたんデシか!」

しかし、扉が開くとそこには慌ただしいダブルの姿が。

「ん?ダブル、どうしたんだ?そんなに慌てて。」

「先輩たち、大変デシよ!ゼロ先輩がレプリフォースの士官との決闘に行っちゃったデシ!?」

「「「「「「「「えっ!?」」」」」」」」

ダブルの言葉で一同は思わず絶句する。端末のメッセージの内容を確認するとアイリスは顔を真っ青にした。

「ゼロは・・・・・彼を止められなかったの!?」

「先輩には罠だと言って引き留めようとしたんデシけど、誇りをかけた戦いだからって・・・・・・・」

「そんな・・・・」

アイリスは、困った顔をするがすぐに態度を改め、部屋から出て行こうとする。

「アイリスちゃん、どこ行くの?」

「メモリアルホール!二人を止めないと!」

「一人じゃ危ないわ!」

「でも・・・・・・」

「心配しなさんな!この剛田武ことジャイアンがお守りしますって!」

「僕たちも行くよ!」

「みんな・・・・・・・」

ドラえもんたちの態度を見てアイリスは、改めて彼らとの絆の深さを理解した。

「俺たちも行くよ。」

「エックス・・・・・」

「アタシも。このままここにいて何もしないなんて絶対に後悔するし、後悔するなら精一杯やった後の方がマシだわ。」

「玉美も一緒に行く!」

「みんな・・・・・ありがとう。」

「ダブル、後のことを頼んだ。」

「はいはい。」

エックスたちはダブルをその場に残してメモリアルホールへと急いだ。

「・・・・・・・さてと。事の次第を報告しにでも行きますか。」






























メモリアルホール

ジェネラルの演説が行われたメモリアルホール。

今は誰一人おらず静かになっていたがそこへカーネルがサーベルを構えながら待っていた。

「カーネル。」

「・・・・・・ゼロ。」

目の前にやってきたゼロを見てカーネルは、かつての友と向き合う。

「来ると信じていたぞ。」

「見そこなったぞ、カーネル。」

かつてはその腕を競い合った二人がこういう形で対峙することになるとは誰か予測できただろうか。

ゼロは、Zセイバーを展開する。

「今からでも遅くはない。クーデターを中止しろ。」

「・・・・・・残念だが断る。この戦いには我々レプリロイドの未来がかかっているのだ。」

「アイリスを悲しませてまでもか?」

「・・・・ゼロ、イレギュラーハンターは我らレプリフォースの信念を汚した。私一人ならまだしもジェネラル将軍含める組織全てにだ。故に許すことはできない。」

説得も虚しくカーネルは応じる気はなかった。

「そうか・・・・・・・行くぜ!!」

ゼロは、カーネルに向かってセイバーを振りかざす。カーネルもサーベルを構えゼロの攻撃を防ぐ。両者の剣のビームが衝突し合い、微弱なスパークを発生させた。

「やるな。」

カーネルは、距離を取るとゼロに向かって複数の斬撃を飛ばす。

「これしき!」

ゼロは、二段ジャンプとダッシュを交互に使い分けてカーネルの懐に入り込む。

「なっ!?」

「龍炎刃!!」 

上空へ跳び上がりつつ、炎を纏ったゼロのセイバーがカーネルの体を斬りつける。

「くっ!」

両者は、再び距離を取り直して睨み合う。そこに隙はなかった。

「・・・・・行くぞ、ゼロ!てりゃああ・・・・・・・」

「やめて――――――!!」

「「!?」」

第三者の叫びに両者は剣を止める。振り向くとそこにはアイリスとエックスたちが現場に駆けつけていた。

「アイリス!」

「エックス!?みんなまで・・・・・」

「もう、やめるんだゼロ。カーネルも剣を降ろせ。」

「二人とも、落ち着いてください。」

ドラえもんは、二人の間に入って剣を下げさせる。

「貴様ら!男同士の真剣勝負に横槍を入れるというのか!」

「うるせえ!!そんなの自分の胸に聞いてみやがれ!」

カーネルの言葉に対してジャイアンは、怒鳴る。そのジャイアンを落ち着かせるとアイリスはカーネルを見る。

「兄さん、忘れたの?ゼロたちは私の命を助けてくれたのよ。」

「ぬっ!?だ、だが・・・・・・・」

「カーネル、俺はゼロほど貴方に親しくない。でも、同じ兄妹を持つ者として言いたい。アイリスは、貴方にとってかけがえのない妹のはずだ。その妹と誇り・・・・・・・・どちらが大事なんだ?」

「・・・・・・・・・」

「何とか言ってみたらどうなんだ!?」

玉美と手を繋ぎながら言うエックスの問いかけに対して無言のカーネルだったがジャイアンの怒鳴りも影響あったのか剣をしまう。

「カーネル・・・・・」

「この場は退くとしよう。・・・・・だが、次は容赦はしない!」

そう言い残すとカーネルは、その場から立ち去って行った。

「・・・・アイツ、本当にアイリスちゃんの兄貴かよ。」

「ジャイアン?」

あまりご機嫌斜めなジャイアンにスネ夫は思わずビビる。

「アイツだって妹を持つ身だろ!?なのにどうして聞いてやろうとしないんだ!?」

「い、いや・・・・・僕に言われても・・・・・・」

「俺もよ!ジャイ子に迷惑かけちまうことが多かったけどよぉ・・・・・妹が悲しむまでやろうと思ったことはねえ!!それなのにアイツはなんだ!?アイリスちゃんのことを全く気にしないように!!」

「落ち着くんだジャイアン。」

「けどよ・・・・・」

「カーネルだって分からないわけじゃないんだ・・・・・・・でも、どうしても素直になれないんだよ・・・・・」

「のび太・・・・・・・」

エックスたちがそう話している傍ら、アイリスはゼロと話していた。

「アイリス、どうしてこんなことを・・・・・・・」

「貴方と兄さんに戦ってほしくなかったの。」

「・・・・・・」

「ゼロ、兄さんとは戦わないで。二人が戦えばどちらかが・・・・・・・」

アイリスが話している最中でありながらゼロは、その場から離れて行く。

「・・・・・誰かが・・・・誰かがレプリフォースを止めなければならない・・・・・・・・だが、俺も出来ればカーネルとは戦いたくない・・・・・・・さっきも出来れば説得で済ませたかった。」

「ゼロ・・・・・・・・」

拳を握り締めながら震えるゼロに対して、アイリスはそっとその手を握る。その二人の姿を見てエックスと一緒に引き上げていたマーティは何かを悟った。

(・・・・ゼロ・・・・・・あの時のエックスとカーネルの姿を重ねているのかしら?)

ドップラーの反乱において『殺意の鬼』に目覚めたエックスを相手にしたことを思い出しているのだろうか?

あの時は、一歩遅ければエックスに破壊されていたか、もしくはエックスを破壊してしまいかねない事態だった。

(でも、その気持ちもわからなくもないわ・・・・・アタシだって、あの時勇気がなかったらエックスと一緒になれなかったし・・・・ゼロもきっとそうよね。大事なものを失うかもしれない恐怖というものが・・・・・・)

マーティはそう思うとエックスに寄り添いながら歩き始める。それからすぐに玉美も間に入って三人で手を繋ぎながら歩いて行く。

「・・・・・」

「ゼロ、帰りましょう。」

「あぁ。」

ゼロもアイリスと一緒にその場から引き上げて行く。

その際、また手を繋ごうとしたがゼロは、その寸前に自分の手を引いた。

あの夢のように彼女の腕を少年の右腕のように奪ってしまうのではないか?

彼の脳裏から密かに不安が広がっていた。 
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