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夢幻水滸伝

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第百四十話 波高しその二

「それでね」
「あまり動かないと」
「そうやないの?」
「トレーニングは積んでいますよ」
 ヴォネガットはジェーンの問いに微笑んで答えた。
「いつも」
「そうやの」
「ですから」
「太らへんのね」
「左様です」
「それはいいことね」
「この世界ではアメリカも肥満している人少ないのよね」
 ミッチェルも言ってきた。
「あてくし達も気をつけてるし」
「アメリカの問題の一つやからね、肥満は」
「ほんまにそうでしょ」
「ええ、困ったことよ」
「太り過ぎると」
「どうしても健康に悪いから」
「そやから」
 その為にというのだ。
「何とかせえへんとあかんから」
「僕ちん達教育に取り入れてね」
「それでキャンペーンもして」
 肥満しない様にだ。
「やってるさかい」
「この世界ではアメリカも肥満が少ないのよ」
「カロリーの高いもんばかり食べますと」
 ヴォネガットも言ってきた。
「太ります」
「甘いものとか揚げたものとか」
「とかくカロリーに注意して」
 そのうえでというのだ。
「飲んで食べないとです」
「太るのよね」
「太ったら」
 ジェーンはヴォネガットとミッチェルに真剣な顔で述べた。
「あまり極端だとね」
「ほんま健康に影響が出ます」
「特にアメリカの太り方は」
「ですから」
「こっちの世界でも気をつけへんと」
「あきませんね」
「あと」
 ここでミッチェルはこんなことを言った。
「あてくしの出身で治めているアイオワにもあるけれど」
「アイオワ?牧場か農園か」
「牧場ね」
 ヴォネガットにこちらだと返した。
「そこの話よ」
「ああ、あちらですか」
「西部じゃバイソンの牧場もあるわね」
「そっちにはあまりなかったですね」
「ええ、けれどバイソンのお肉は」
 この世界では普通の牛だけでなくこちらの牛の牧場もあるのだ、そして肉や乳それに皮を利用しているのだ。
「案外いいわよ」
「太らへんですか」
「そんな滅茶苦茶にはね」
「そうなのですか」
「ええのよ」
 これがとだ、ミッチェルはヴォネガットに話した。
「これが」
「そうですか」
「東部じゃあまり食べないわね」
「ステーキは食べますが」
 それでもとだ、ヴォネガットはミッチェルに自身の出身地であるメーンのことから話した。この州は東部の沿岸地域にあるのだ。
「しかし」
「それでもよね」
「牛肉のステーキで」
「バイソンのステーキは」
「食べないですね」
「ですが西部でバイソンを大量に家畜化して牧場で飼育していますね」
「それも大々的に」
「そら家畜にしたら」
 バイソン達をとだ、ジェーンも言った。ただジェーンもロートアイランド出身であるので東部の者だ。 
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