ドラえもん のび太の転生ロックマンX(若干修正版)
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ROCKMANX4
嵐の夜
A.D.21XX年
人間とレプリロイドが共存する世界。
この世界においてイレギュラー化したレプリロイドを処理するイレギュラーハンター。
そして、大規模な災害時に迅速な対応をするために設置されたレプリロイドだけの軍隊 レプリフォースの二つの組織が存在する。
両者はこれまでお互いに助けあい、協力しながら、それぞれの任務を行っていた。
だが・・・・・・・・・・・
ドラえもん のび太の転生ロックマンX4「負けない愛」
ケイン宅
「嫌な天気だな・・・・・」
久しぶりの休暇でケインの自宅に来ていたエックスは、今にも嵐が来そうな空を見上げながら言う。すぐ隣では副官であり、妻でもあるマーティが妹の玉美と遊んでいる。
「できた!」
玉美は、活き活きと自分の描いた絵を見せる。青いヘルメットと長い金髪の姿を確認するなり、2人の似顔絵だとわかる。
「あら?これもしかしてアタシとエックス?」
「うん!お兄ちゃんとお姉ちゃんの絵!」
「上手ね~。」
マーティは、玉美の頭を撫でながら褒める。当の玉美も描いた絵が喜ばれたのが嬉しかったようだった。
「ほら、エックスも見なさいよ!玉美ちゃんが描いた絵、中々上手よ?」
「どれどれ・・・・・」
最早親子にしか見えない光景の傍ら、ドラえもんとケインは、着々とタイムマシンの修理を進めていた。
「だいぶ進んだのう。」
「はい。あともう少しすれば完全に修理が終わると思います。」
精密機械の接合部分を微調整しながらドラえもんは言う。
「しかし、寂しくなるのう。お前さんたちが帰ったら一気に屋敷の中が静かになるわい。」
「でも、僕たちも帰るところがありますから。それに妹も心配していますし・・・・・」
ドラえもんは、そう言いながら22世紀にいるドラミやセワシたちのことを思い出す。
そう言えばガールフレンドのノラミャー子とも本来ならみんなを連れてきたとき、久しぶりに会う約束をしていた。
「ハア・・・・・・・・ノラミャー子さん・・・・・」
ドラえもんは、チラリとエックスたちの方を見る。自分も彼女とあんな関係になれたらいいのにな・・・・っと思ってしまいそうになったので気分を切り替えて修理に戻る。
「おっ?もしかして、お前にも好きな子でもおるのか?」
「違いますよ!?」
「ホッホホホホ、何隠そうとしているんじゃ?ホレホレ・・・・・・・」
ケインは、からかいながらも修理を進めているとハンターベースの手伝いを終えて来たジャイアンたちが戻ってきた。ついでに後ろにはビートブードやホーネックたちもいる。
「「ただいま~!!」」
「やあ、お帰り。」
「タイムマシンの修理どこまで進んだ?」
「もう、大分終わったよ。後は精密機械の次元転送装置の修理を終わらせれば終わり。」
「やっと、帰れるようになるのか。」
「では、そろそろ晩飯にでもしようかのう。」
「よっ!待ってました!俺、ちょうど腹減っちまって・・・・・・・」
そんな会話をしている傍ら、エックスは一緒に来るはずだったゼロの姿がない事に気がつく。
「あれ?ジャイアン、ゼロはどうしたんだ?一緒に来るはずだったけど?」
「あぁ、ゼロなら今日はあまり気分が良くないからってメディカルルームに行ったぜ?」
「メディカルルーム?」
「最近妙な夢にうなされるんだとさ。」
「ふ~ん・・・・・夢か。」
「全く、それなら私が一番行きそうなんですけどね。はあ・・・・・・アイリスさんがいた頃が恋しい・・・・」
ホーネックは、頭を押さえながら言う。
「まあ、いいじゃないかホーネック。こんな時ぐらい仕事のことを忘れて楽しめば。」
「そうですね。」
「じゃあ、ゼロがいないのはしょうがないけど皆で食事でもしようか。」
「「「「「「「「賛成~!!」」」」」」」」
「さて、今日は騒がしい夜になるのう・・・・フッフフフフ。」
このとき、エックスたちは知らなかった。
このひと時の平穏がそう長く続かないことを・・・・・・・
レプリフォース ジェネラルの屋敷
この日の夜。嵐で外が吹き荒れている中、レプリフォース最高司令官 ジェネラルの屋敷に謎のレプリロイドが訪れていた。
広い居間で黒いローブに身を包んだレプリロイドとジェネラルは静かに対面していた。
「・・・・・イレギュラーハンター。人間に尻尾を振って、従わぬという理由だけでレプリロイドを破壊する者共・・・・・危険だとは思わんか?」
「・・・・・・・」
レプリロイドの言葉に対してジェネラルは何も答えない。それでもレプリロイドは言葉を続ける。
「ジェネラル、お前もわかっているはずだ。奴らは単に人間の言いなりにならないレプリロイドを破壊しているに過ぎん。このままでは、レプリロイドだけで構成されているこのレプリフォースですらほんの些細なことで疑いを掛けられ、全員がイレギュラーとして処分されかねん。」
「・・・・・・・・」
「やられる前に殺れ!幸い、お前には奴らを倒すだけの強大な力がある!!レプリロイドの安住することができるレプリロイドだけの世界を築きあげるのだ!!」
レプリロイドはまるでジェネラルに誘惑をかけるように言う。しかし、ジェネラルは態度を崩す様子はなくゆっくりと口を開いた。
「・・・・・・・お引き取り願おう。」
「んん?」
「人間を裏切ることはできん。立ち去れ!二度と儂の目の前に現れるな!」
ジェネラルの答えにレプリロイドは一瞬驚きはしたもののすぐに不気味な笑みを浮かべる。
「・・・・・フッフフフフ・・・・・まあいい。そのうち気も変わろう。」
レプリロイドは、それだけを言うと自分の武器である鎌を手に取ってその場から去って行く。
「フッフフフフ、フーハッハハッハハ!!」
笑いながら去って行くレプリロイドの後姿をジェネラルは不気味に感じた。
???
「・・・・・・」
その頃、ハンターベースではゼロがメディカルルームのメンテカプセルで眠っていた。
『・・・・ゼロ。』
「?」
謎の声に目を覚まし、ゼロはカプセルから出てくる。そこには光のせいで姿がよく見えない謎の人物が立っていた。しかし、どことなく懐かしくも見えた。
「誰だ?」
『ワシの最高傑作・・・・・』
「・・・・・アンタ、誰だ?」
不審に思いながらもゼロは、謎の人物に問いかける。しかし、謎の人物は言葉を返すことなく、ゼロに一方的に言ってきた。
『倒せ、アイツを!!ワシの敵、ワシのライバル、ワシの生きがいを!!』
「?」
『行け!そして、破壊しろ!アイツを・・・・・』
謎の人物は叫び終えると再び光の中へと姿を消そうとする。
「待て!・・・・・・グッ!?」
ゼロは、後を追おうとするがその直後、凄まじい頭痛が彼を襲った。あまりの痛みに彼は頭を押さえ苦しみ出す。
「グッ、ウウウ・・・・・・・ウワアアアアァアアアアアア!!!」
その瞬間、彼の目の前に謎の光景が見えた。
自分を見て喜ぶ謎の老人。
見覚えのある研究施設。
『うおぉおっ・・・・!?』
何かを見て恐怖のあまりに顔を歪めるシグマ。
破壊されたレプリロイドたち。
血まみれになった自分の手・・・・・・・・。
そして・・・・・・
「・・・・・ハッ!?」
ゼロは冷や汗をかきながら目を覚ます。息を整えながら周りを見ていると先ほど手続きをして眠っていたカプセルルームで自分以外は誰もいなかった。
『緊急事態発生!緊急事態発生!!待機中のイレギュラーハンターは直ちに集合せよ!繰り返す!待機中のイレギュラーハンターは・・・・・』
ゼロは警報を聞きながら頭を押さえて落ち着きを取り戻す。
「・・・・・また、あの夢か。」
そう呟くと彼はカプセルから出て急いで司令室へと向かう。
ハンターベース 司令室
司令室には既にエックスたち含めるハンターたちが集結していた。
「ポイント5567において、イレギュラー発生。イレギュラーは、最新の兵器で空中都市スカイラグーンを占拠。なお、この軍隊はレプリフォースの主力戦力であるノットベレーの姿が多数確認されており、レプリフォースと思われます。」
「レプリフォースだとっ!?そんな馬鹿なっ!?」
ゼロは、女性オペレーターの言葉に思わず叫ぶ。
「現在、スカイラグーンではイーグリード隊が先行して都市の住民の避難活動を開始しています。エックス隊長、ゼロ隊長の部隊は直ちに合流し、直ちに撃退してください。スカイラグーンの動力炉が破壊されてしまった場合、地上にも大きな被害が出ます。」
「「了解!!」」
司令室から出るとエックスはすぐに部隊の準備を整える。
「俺とマーティ、ビートブードはスカイラグーンに乗り込む。他の者は念のため地上の都市の住民を地下シェルターに誘導してくれ。」
「「「「「了解しました、エックス隊長!!」」」」」
「ドラえもん、君も一緒に地上の方へと向かってくれ。」
「分かったよ。」
「のび太も無理すんじゃねえぞ!地上は、俺たちに任せておけ!!」
「あぁ!」
「お兄ちゃん、頑張ってね。」
「分かったよ。」
エックスは玉美の頭を撫でながら言う。
「出撃する!」
新たな戦いの幕が切って落とされようとしていた。
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