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ヘタリア大帝国

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TURN44 インド独立その四

「確かにかなりのものだな」
「インド全ての星域で東南アジア、オセアニアを遥かに凌駕する人口と資源があります」
 タイはこのことを指摘する。
「それだけの国が加わってくれれば」
「そうだ。かなり大きい」
 東郷もそれを言う。
「インドだけでガメリカや中帝国に匹敵する国力がある」
「エイリスがその国を失えばでごわすな」
「イギリスさんは致命傷を負うばい」
 オーストラリアとニュージーランドも言う。
「それならでごわす」
「ここは絶対にやるばい」
「若しインドさんが私達についてくれれば」
「ええ、そうね」
 インドネシアとマレーシアはお互いに話す。
「ガメリカ、中帝国とも正面から戦える」
「そうなるわね」
「だから余計に頑張ろう」
 ララーが明るい声で一同に話す。
「ここで勝ったら私達凄いことになるからな」
「ああ、やってやるさ」
「この戦いに全てがかかっているなら」
「いつもよりも頑張るよ」
 キャシーにリンファ、ランファもいる。
「あたし前からエイリスの奴等は好きじゃなかったしな」
「貴族が専横を極める国というのか」
「どうしても好きになれないからね」
「というかエイリスの植民地統治はな」
「貴族の人達が酷いんですよ」
 ラスシャサとフェムはよく知っていた。そのことを。
「マレーは解放されたがな」
「インドはまだですからね」
 こうした話をする二人だった。そうしてだった。
 平良もだ。こう福原に話した。
「インドでのエイリス貴族の悪事を終わらせられるな」
「はい、勝てば」
「そうなれば非常に大きい」
「アジアに正義が訪れます」
「あの、お二人はですが」
 秋山は二人の言葉から危険なものを察して注意した。
「間違っても。彼等は」
「憲兵に任せろか」
「そう仰るのですね」
「くれぐれも軽挙妄動は謹んで下さい」
 実際にこう言う。
「不必要な怪我に至りますから。それに」
「それに?」
「それにとは」
「インドにはカースト制がありますが」
 秋山はこのことについても二人に注意した。
「上位のカーストの人達の行動については」
「憲兵達にか」
「任せろと仰るのですね」
「いえ、インド固有の社会制度ですから」
 だからだというのだ。
「何も仰らないで下さい」
「しかし階級制度なぞはだ」
「許されないことです」
 やはりこう言う二人だった。
「人は皆平等ではないのか」
「それでカースト制度等は」
「あれですが」 
 日本も秋山に助太刀する。
「インドさんのところでは職業分化や仕事の確保の意味もありまして」
「必要なのか」
「そうなのですね」
「はい、そうです」 
 その通りだというのだ。
 
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