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八条学園騒動記

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第五百七十話 タイツはないその五

「考えてみれば」
「そうだね」
「ええ、そのスパッツだってね」
「ライン出るね」
「はっきりとね」
 そうなるというのだ。
「あとね」
「あと?」
「今言ったけれど下着のラインがね」
「出るんだね」
「それが問題なのよ」
「そうなんだね」
「だからここだけの話」
 七海は小声になってネロそしてマルティに話した。
「スパッツの時は下着を選ぶわ」
「そうなるんだ」
「下着選ぶんだね」
「ラインが見えない様にね」
 下着のそれがというのだ。
「そうしてるの、下着の上にさらに半ズボン穿いたりね」
「あっ、半ズボン穿くと」
 そうすると、とだ。マルティも言った。
「それでライン隠せるね」
「それでそうするのよ」
「白の服着る時と同じだね」
「白いズボン穿くとね」
「下着が色あると透けるね」
「だから下着の上に城の半ズボン穿くでしょ」
「そうするね」
 マルティは七海に応えて話した。
「連合軍の人とかそうしてるんだよね」
「ああ、あの人達はしていないらしいわ」
「そうなんだ」
「連合軍の軍服は白だけれど」
 かつての海軍の軍服を踏襲しているからだ、その為連合軍の軍服は中央政府軍も各国軍も夏は白なのだ。
「見えない様に細工がね」
「ズボンにしてあるんだ」
「軍服のね」
 そうだというのだ。
「だからね」
「透けないんだね」
「白いズボンもそうしている服多いけれどね」
「中にはしていなくて」
「そうしたことも必要だったりするわね」
「そうだね」
「ええ、それでスパッツはね」
 七海はあらためてこの服の話をした。
「ラインが出るから」
「そして出たら恥ずかしいから」
「だからね」 
 その為にというのだ。
「そこはね」
「注意してなんだ」
「下着の上に半ズボン穿いて」
「その上にスパッツ穿くんだね」
「正確に言うと半ズボンタイプのスパッツね」
「体育の授業に穿くみたいな?」 
 今の七海の言葉を聞いてネロは言った。
「女の子が」
「ああした感じよ」
「やっぱりそうなんだ」
「あの時も実は大抵の女の子二重で穿いてるのよ」
「下着のラインが見えない様に」
「そうしてるのよ、それかティーバックね」
 この下着の場合もあるというのだ。
「穿いてるわ」
「えっ、ティーバックって」
「これなら下着のライン出ないからね」
「ラインにあたる部分がお尻に来るから」
「そうなるからね」
 ティーバックのデザイン上そうなるからだというのだ、ティーバックの下着もこの時代にも存在しているのだ。
「だからね」
「そっちの場合もあるんだ」
「結構穿く娘いるわよ」
「そうなんだ」
「レミは違うけれど」
 七海はついつい彼女の名前を出して話した。 
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