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八条学園騒動記

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第五百七十話 タイツはないその二

「コッドケースも」
「それもだね」
「あるから」
 それでというのだ。
「当時は普通だったんだよ」
「ああしたファッションがだね」
「今から見たら奇抜でも」
「当時はだね」
「お洒落だったんだよ」
「タイツもコッドケースもだね」
「王様が公の場で着ていたから」
 そうしていたというのだ。
「トップモードでもあったんだよ」
「じゃああれかな」
 マルティはネロの話をここまで聞いて言った。
「僕達のタキシードも」
「未来はだね」
「普通に変わるのかな」
 こう言うのだった。
「奇抜なものに」
「そう思われるかもね」
 ネロはマルティの今の言葉に肯定の言葉で答えた。
「若しかしたら」
「その可能性があるんだね」
「そう、だからね」 
 それでというのだ。
「あながちタイツも笑えないかも知れないよ」
「タキシードも未来ではおかしな服って思われるかも知れないから」
「例えば辮髪とかモヒカンとか」
 連合では不良がしているヘアースタイルである、他にはちょん髷等も入りそれが不良のトレードマークの一つにもなっている。
「そうした髪型もね」
「普通だったんだね」
「ネイティブや満州人にしてみれば」
「そういえばそうだね」
 このことはマルティもわかった。
「言われてみれば」
「そうだよね」
「うん、けれど今はね」
「不良の髪型だね」
「うちの学園でもいるけれどね」 
 つまり不良達がというのだ。
「二十世紀後半には有り得ない髪型だったし」
「する人もいない位の」
「うん、モヒカンはいたけれど」
「それでも奇抜だったんだね」
「パンクなね」
「ああ、音楽の」
 パンクと聞いてだ、マルティはこの音楽のジャンルの名前を出した。パンクもヘビメタもこの時代にも存在しているのだ。
「あれだね」
「そうした人達がしていたけれど」
「奇抜な髪型扱いだったんだね」
「二十世紀後半から暫くはね」  
 モヒカンにしてもというのだ。
「それこそ世紀末ものに出て来るみたいな」
「よく出るよね、そうした漫画だと」
「モヒカンが出てるね」
 ネロもそうだと返す。
「雑魚で」
「それで出て」
「バイクで乗って暴れ回っていて」
「ヒャッハーーーーッとか言って」
「それで主人公にぶっ飛ばされるんだよね」
 文字通りであることもよくある、尚こうした雑魚キャラは普通に死ぬ。
「そうなるね」
「そうした漫画に出ていたんだ」
「そうだったんだ、暫くね」
「それで不良の髪型になったんだね」
「今じゃね、まあエウロパ貴族の髪型は」
「あの左右をカールにした」
「連合じゃないけれどね」
 連合ではモーツァルトの肖像画でもその髪型なのでモーツァルトカットと呼ばれることもある髪型である。 
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