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ソードアート・オンライン∼もう一人の英雄∼

作者:狼 アサ
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四話 血盟騎士団副団長

ここはアルゲード。キリト及びキリトの知り合いが拠点にしている階層だ。
キリトはS級レア食材を持っているから、先に転移結晶でアルゲードに行った。
僕も一緒に楽がよかったけど、アクが
「……一緒に歩こうよ」
と頬を染めながら言ったからその可愛さに免じて歩いていた訳だ。
なのに、キリトときたら……
「お、お前ら。遅かったじゃないか」
だよ。意味わかんない!キリトだって疲れていたけどS級食材のおかげでそんなにお気楽にできてるんだよ‼あーもーどうしようもない怒りがこみあげて来た‼
「ごめんよ。キリト。敵とか意外に襲ってきたもんでさ」
「あ、そうだったな」
あ、少しむかついた。
「………………」
ちなみに今さっきから黙っているアクは今、紫色のフード付きマントのフードを凄く深く被っている。本人曰く、目立ちたくないんだとさ。
まあ、フードを被っていなかったら今頃は人だかりが出来ているだろうな。
アスナと同じくらい(美人で)有名プレイヤーだからかなりファンがいるんだ。
まあ、ばれたらばれたで僕がいるから襲われることはないけどね。
そんなことを考えていたけど、
「おい、おーい」
とキリトによって現実に戻された。
「んじゃあ、ついて来いよ」
キリトはそう言って先に進んだ。……ん?まてよ。
「キリト。僕らは別で常連の雑貨店に行ってるから。キリトと別行動の方がいいんじゃないかな。連絡はメッセで飛ばしてくれればいいから」
「あ、あ~あ。それもそうか」
と、言うことで別行動になったと思ったけど……
「「なんでここにいるんだ」」
エギルの店で鉢合わせしてしまった。
「え?ロアはこの店の常連だったのか?」
「キリトこそ。ていうかなんで僕等この店で鉢合わせしなかったの?」
「それは俺も思った」
「こっちだって」
「………エギルさん。一日ぶり」
「あ、あぁ。そうだな。アク」
上からキリト、僕、キリト、僕、アク、エギルだ。
「そういえばお前ら素材はどうした。素材は」
「あ、僕からはこれ」
エギルに急かされたため、僕は急いで素材…というか(エス)(トック)を出した。
「お、おい。これかなりレア度が高いじゃねーか。いいのか?こんなの」
「うん。僕等の使うような武器(得物)じゃないからね。あと…」
そこで僕は言葉を切り、懐から短剣を取り出してエギルののど元にくっつけて
「もし、この武器を安く買うような真似したら僕、許さないから」
「ついでに私も」
「お前ら……金には困っていないのじゃあ?」
と冷や汗をかきながらエギルが言う。
「エギル……圏内戦闘は恐怖を刻み込むの。知ってるでしょ」
アクも相変わらず乱入して来た。
「はぁ。お前らは常連だから、だますような真似はしないって。(だませるもんならもう最初のうちに騙してるわ)」
なんか後半の言葉に聞き捨てならないことを聞いた気がするが………
まぁ、騙すような真似しないんだったら、短剣(コレ)の役割無いよね。
そう思ってエギルののど元にくっつけていた短剣を懐にしまった。
なんかエギルがほっとしてた。僕は意地悪でやったのであって、本当に殺る訳が無いのに。
「まぁちゃんと買取してくれるならいいんだけど。で、これは何コル?」
「そうだな……8000コルってとこか」
「もうちょい値上げできない?」
「…もうちょいか。じゃあ、8200コルってところはどうだ」
「よし、売った。じゃあ、エギルこれ。で、8200コルは?」
「あいよ。また待ってるぜ。で、お次はキリトだ」
「あぁ。これなんだけど……」
と、僕等が売買し終わったぐらいにドアが開いて…
「キリト君。ロア君。アクちゃん」
とアスナの声がした。同時にキリトは
「シェフ、待ってました」
みたいなことを言って、アスナの手を握った。ちなみにアスナの後ろには護衛が二人付いていた。血盟(K)騎士団(OB)のアスナ様も大変なようだ。
現にアスナの手を握ったままのキリトに護衛の内の長髪を後ろで束ねた痩せた男が殺気に満ちた目でキリトを見ている。
キリトはそれに気づいたのか慌ててアスナの手を離し、手をひらひらさせると
「珍しいな、アスナ。こんなゴミ溜めに顔を出すなんて」
と言った。自分の店をごみ溜めと言われた店主の顔がひくひくしている。それを面白いと感じたのか、うちの王女様が乱入した。
「ほんと。ここは時々客を騙す店主がいるちっさな店なのに。KOB副団長様がそう易々と入るような所じゃないのに」
あ、あぁ。もうこうなったアクは止まらない。アクは超が付くほど美人なくせして毒舌で意地悪とかがすきなんだよなぁ。あっとこんな場合じゃない。
ここの店主が今にでも怒り出そうとしている。
「ア、アクちゃん。やめなって」
アスナがそう言ってアクをなだめようとしているが、初心者にはアクは止められない。
僕じゃないと(多分)他の人じゃ止められない。
僕は懐にしまっていた短剣を取り出し、短剣のソードスキルを使い全力で(・・・)アクの首元(まぁ、マント越しだけど)に短剣を叩きつけた。その結果……
ドガァァァン‼
と、凄まじい音がした。なぜなら、短剣の上位スキルで思いっきり叩きつけたからね。
それでアクは
「ご、ごめん。ロア。そ、その、わ、悪気は無かったの…」
と僕に正直に謝った。ついでにエギルにも謝った。(涙目で)そしたらエギルはすぐにだらしない顔になった。………でも、
「「「「あ‼」」」」
僕の短剣の衝撃でアクのフードがとれた。
「げ、月影(ゲツエイ)王女(プリンセス)じゃないですか!」
と長髪じゃない方の護衛が驚いた。
「まずい……」
そう言って、僕等は急いでエギルの店からアスナを引っ張って出た。
エギルがなんか言ってたけど、気にしない気にしない。
あと、いつの間にか護衛の長髪もついてきていた。
 
 

 
後書き
ロア「今回はまぁまぁ長めだったねぇ」
アク「…………うん」
狼「描くの正直なところ大変だったよ」
ロア「まだ四話目なのに話すことが無くなってきてるね」
アク「…………うん」
狼「あれ?何か僕無視されてる?」
ロア「何、話そっか」
アク「………うーん」
狼「アクが今さっきからうんしか言ってない……」
アク「……………………(ドスッ」
狼「きゃふ。(ようやく相手してもらえた)」
ロア「なんかキモイ悲鳴が聞こえた」
アク「…………幼女の声だった」
ロア「なんか聞いたことがあるような声だったな……まぁ、いいや」
狼「おい!」
狼「(´Д⊂グスンもういいや。次回も見てぐふ」
アク「…………次回も見て」
ロア「うーんなんか聞いたことがある声だったんだけどなぁ」 
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