レーヴァティン
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
第百五十七話 完全破壊その三
「まだそれからでござる」
「厄介だな、けれどな」
「最後までやるでござるな」
「降伏しないなら仕方ないさ」
久志のこの考えは変わらなかった、それでだった。
久志はスパルタ軍のゲリラ戦術による攻撃もモンスター達との戦闘も退けつつスパルタの街の前に来た。すると。
すぐに街を包囲して降伏勧告を行った、だが返答は予想通りだった。
送った使者達の生首を前にしてだ、久志は言った。
「まずはこいつ等復活させるな」
「そうするな」
「ああ、それでこいつ等は昇進させて特別報酬も出す」
美奈代にこうも言った。
「そしてな」
「そのうえでやな」
「ああ、そしてな」
そのうえでというのだ。
「攻撃開始だ」
「そうするな」
「こんな返事実際にしてくるとかな」
使者に送った者達の首を切って送り返す様なものはというのだ。
「思わなかったけれどな」
「スパルタらしいって言えばらしいな」
「ああ、もう容赦しねえ」
久志は使者達の首を見つつ怒りに満ちた目で語った。
「最初からそのつもりだったけれどな」
「それでもやな」
「徹底的に攻めてな」
そうしてというのだ。
「降すな」
「そうするな」
「そしてな」
そのうえでとだ、久志はさらに話した。
「殲滅戦になってもな」
「戦うな」
「ああ、とことんまでな」
まさにというのだ。
「やってやるさ」
「敵のそのつもりやしな」
「だからな」
その意志表示とだ、使者達の首を見て捉えたというのだ。
「やってやるな」
「ほなな」
「街は囲んでいる」
既にそうしているというのだ。
「それじゃあな」
「今から攻めて」
「そして」
それからというのだ。
「城壁を壊して」
「そのうえで」
「もうそれからもな」
「徹底的にやな」
「やるな、ここまでされるとな」
「流石にやな」
「受けて立つしかないだろ」
「戦ってのは喧嘩とちゃうが」
それでもとだ、美奈代は久志に話した。
「ちゃんとルールがある」
「ああ、けれど舐められたらな」
「そや、あかん」
「そこは喧嘩と同じだな」
「もっと言えば政もや」
これもというのだ。
「やっぱりな」
「舐められたら駄目だな」
「ほなや」
「相手も徹底的に戦うつもりだしな」
「こっちもな」
「徹底的にやるか」
「それしかないで」
「そういうことだな、じゃあな」
「やったるな」
「今からな、全軍総攻撃だ」
久志はここで命じた。
「降伏する奴はいたら捕虜にしろ」
「いいのか、相手は使者の首を切って送り返してきたが」
正はここであえて久志に問うた。
ページ上へ戻る