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銃弾の幻想歌

作者:狼 アサ
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とりあえずキリナについていったら意外なことを知りました。本当にびっくりです。

 
前書き
 こ、今回は長い……と思います。

特とご覧あれ‼ 

 
 成り行きでキリナの弟子になったものの俺には銃器の使い方も知らないし、体術も空手程度のものしか出来ない。皆それだけで凄いと言うけれどそれはお世辞に過ぎないと思う。…正直キリナの悪魔の微笑みを見てゾクッとした。
マジでキリナ怖い。女子怖い。妹がいるから、女子が凄く怖いことは知っている。
そういえば、キリナがこの世界のことを詳しく話してくれた。(歩きながら)
この世界は剣や魔法と言ったファンタジー要素がないが、代わりに銃器が武器として扱われていると知った。
一番驚いたのは、この世界の名前だ。この世界の名は『二ホン』と言うのだ。
同じ名前だから聞いてみた。
「この世界は、俺の住む『日本』と何か関係あるのか?」
するとキリナはこう言った。
「……この世界は『日本』の裏文明。『二ホン』は、表文明の害虫駆除を専門としている。」
すかさず俺はもっと聞いた。
「害虫?それってぶんぶん飛んでいるうるさい虫?」
「違う。表文明の人間と裏文明…こっちの世界の人間が生む邪悪な心が具現化したものだ。」
「……表文明と裏文明の邪悪な心が具現化している…か。なぁ。表文明には何か被害は無いのか?」
「いや、あるとも。極々稀に具現化しきれなかった害虫どもは表文明に極々稀に行き、表文明の心がぽっかり空いた人間に纏わりつく。…正気を保っていないといつか喰われてしまう。」
その言葉を聞いて思わずゾッとしてしまった。殺人者やおかしな罪をしてしまった人は揃って「気持ちよさそうだからやった」と言うのだ。それは心が喰われた印だったのだ。
「……裏文明も大変なんだな。」
そう俺が言うと、キリナは
「ミコトとかが思うよりこの世界は残酷で、醜く、……なおかつ傷つきやすい。わらわも……いや。何でもない。」
そうキリナはうつむいてしまった。……しくったかな。もともとコミュ力無い人間は異性と話すともっと気まずくなる。因みに俺はコミュ障の割に友達とか結構いた。(笑)
まぁ、そんなことは置いといて…
何とも気まずい雰囲気になってしまった。すると突然キリナが
「……見えてきた。」
そう言って走り出した。俺たちが向かっているのは大都市ミクノプ。
そこでキリナは『運び屋』と言う宅急便もどきのことをしているんだとさ。
走りに走ってなんか大行列のあるところについた。
「キ、キリナ。タ、タンマ。つ、疲れて、い、息が。」
そう言っている間にもぜぇはぁぜぇはぁと息を荒くしている。
「なんだミコト。これくらいで音を上げるなんてだらしないぞ。男のくせに。」
「こ、これくらいっていうけどさ。お、俺ら表文明の人間は5㎞を全力疾走なんてものをしないんだよ!俺ぐらいをすげぇって言うんだよ。」
久々に本気で全力疾走して疲れ果てている俺に対してキリナは
「わらわの弟子くらいなら、この程度で音を上げる奴などいらないのだがな。
予想が外れたぞ。わらわの弟子になると申した時の勢いはどこに行った?ん?」
……この悪魔が‼
ついついそんなこと思ってしまった。こうなったらもう意地だ‼
「この程度じゃあ俺は屈しないぜ。望むところだ!」
「ほほぅ。わらわに対抗するか。ではいくぞ!」
そう言って俺らがメラメラと燃えているとき。
「あのぅ。」
「は!?」
「ほへ!?」
見知らぬ黒髪の少女(これまたかわいい子)が第三者として入ってきた。ちなみに「ほへ!?」と言ったのは、キリナだった。案外とかわいい声もだせるんだな。と不覚にも思ってしまった俺がいる。そんなことはおいといて。
「こんな公共の場で夫婦喧嘩とは何事ですか!?恥ずかしいとは思わないんですか!?ほぉほぉとってもラブラブですねぇ。あー熱い熱い。」
「「断じて夫婦なんかではない‼間違えるな‼」」
黒髪美少女の言葉に反応した俺とキリナは息ピッタリにそう言った。
「またまたぁ夫婦と言うことは恥ずかしいことではありませんよ。」
「「だから、違う‼‼」」
かなりイラッとしたので思わず
「なんでこの世界に初めて来てから初めて会った女と夫婦認定されないといけないんだよ。……たしかにキリナのことは尊敬しているし、一応好きだけど…」
そこまで言ってキリナが頬を赤く染めていることに気づいたけど、まぁいっかと別に気にしないことにした。
「まぁとにかく、ただの師匠とただの弟子の関係だ。」
「わらわも普通じゃないし、お前も普通じゃないけどな。」
ぼそっとキリナが何か言った気がしたけど、また気にしないことにした。
「……とにかく、俺たちには関わらないでくれるか。」
そう言ってその場を立ち去ろうとしたとき黒髪美少女が
「待って下さい!」
そう言って俺より1~2歳くらい年下のはずの黒髪美少女は年の割にたおやかな胸を俺の腕に押し付けて上目遣いで
「あなた達が何もない関係なら私、あなたのものになりたいです!」
一瞬何を言ったのかわからなかったがキリナの暴言(?)にようやく大変なことになっていることが分かった。……女同士の戦いが思えばここから始まった。…と思う。
「な、何をいいだすんだ!!ミコトはわらわの大事な弟子だ‼お、お前なんぞのビッチ野郎に渡す義理はないのだ!」
「や、野郎ですって‼何をいいだすのですか‼それに、私はビッチではありません‼」
「ええい!お前など、どけどけ!わらわの可愛い弟子に手出しするな‼」
「嫌です!私のタイプの人なんですから‼」
「う…簡単にはいかないか。こうなったら…えい!」
キリナが薄っぺらい胸を精一杯空いているほうの俺の腕にくっつかせている。……薄っぺらいながらに意外と感触が柔らかい。…可愛い美少女二人に挟まれて……男の天国ではなかろうか。いや、そんなことは置いといて…
「二人とも、もうやめ…」
「ミコトは黙っていろ。」
「あなた様は黙っていてください。」
女子特有の剣幕に黙らざるをえなかった。しかも二人分の。
「もう、勘弁して……」
俺を挟んで言い合いする女子達に疲れて俺はかすれ声で呟いた。


 
 

 
後書き
 初めての二千文字越え‼
イエェーイ!ヒュー!パフパフ‼
ちょっと調子乗って気分が可笑しくなりました(笑)
今後ともよろしくお願いいたします‼ではまた次回 v( ̄Д ̄)v イエイ 
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