ドラえもん のび太の転生ロックマンX(若干修正版)
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アジール
スクラップ工場 別ルート
一方のエックスは、床の穴から飛び降りて感覚を感じた方角へと歩いていた。
「あの二人・・・・・・大丈夫だろうか?」
エックスは、マーティたちの身を案じながらも奥へと進んで行く。すると目の前に例のカプセルがあった。
「床下の穴に設置するなんて博士も考えたもんだな・・・・・・」
彼は、感心しながらもカプセルの前に立つ。するとライトが姿を現す。
『よくぞ見つけてくれたな、エックス。ここでは、新たなボディパーツを与えよう。前回と違い今回のボディパーツは、ダメージを半減するだけでなくそのダメージを武器エネルギーへと変換させて、満タンになれば一気にエネルギーを発散させることによって周囲に大爆発を起こさせる「ギガクラッシュ」を発動させる事ができる。じゃが、この技を使ってしまうとエネルギーが空になり、再チャージに時間がかかってしまうため、ここぞという時に使うのじゃぞ。』
「わかりました。」
エックスは、カプセルに入り込んでボディパーツを装着する。
『頼んだぞエックス。』
「はい。」
エックスは、急いでカウンターハンターが指定したエリアへと向かう。
『エックス・・・・・・お前にはロックのように戦ってほしくはなかった。だが、戦いを終わらせなければ多くの命が犠牲になってしまう。戦う運命にあるのはロックやブルースたちと同じなのかもしれんのう・・・・・・・』
ライトは、そう言いながらエックスの姿を見送る。
エックスは、隠し通路のある扉の前に辿り着いた。中に入ると目の前に見覚えのある物が透明なケースに入れられていた。
「あれはゼロの足!」
エックスは、近づこうとするが何者かの気配を感じて足を止める。すると残像を残しながら高速で移動する細身で背丈が自分より高いレプリロイドが現れる。
「やはり、来ましたねエックス。」
「お前がカウンターハンターか!」
「いかにも。私はカウンターハンターの一人、アジールと申します。」
「どうやって手に入れたかはわからないがゼロのパーツを返してもらうぞ!!」
「フッフフフフ・・・・・・・威勢はいいようですね。」
アジールは、サーベルを展開すると身構える。
「しかし、私とてこの剣で何人ものハンターを命を奪ってきたのです。あなたにもこの剣の贄になっていただきましょう!!」
アジールは、サーベルを振り上げると真空波がエックスへと向かって行く。エックスは、透かさず避けるがアジールの連撃が襲い掛かる。
「くっ!」
「私の長所は、このスピードでしてね。一撃が弱かったとしても何度も同じところを突けば脆くなるものなのです!!」
アジールの連撃は、エックスの体を次々と傷つけていく。しかし、エックスとてじっとしているわけではない。
「チャージショット!!」
「ぬっ!?」
エックスのバスターから放たれる光弾をアジールは、避ける。それがエックスの狙いだと知らずに。
「ダブルショットだ!!」
「なんとっ!?」
左腕もバスターに変形し先ほどよりも強力なバスター攻撃が発射される。アジールは、俊足を生かして避けようとするが肩のアーマーを抉り取られる。
「くっ!?」
「隙あり!!」
エックスは、構えを取る。
「なっ、何をするというのですか!?」
「ギガクラッシュ!!!」
エックスの周辺が一瞬光ったかと思いきや衝撃波と共に閃光が部屋全体を包む。
「グ、グワワワアアアァァ!?」
避けようにも逃げ場などなくアジールは閃光の中に呑まれていく。
しばらく経つと視界が元の状態に戻り、そこにはエックスが立っていた。
「・・・・・・思っていたよりも威力があったな。でも、これでしばらく使えないな。」
目の前を見ると爆発で利き手を吹き飛ばされたアジールが立っている。
「どうだ?まだ俺と勝負をするつもりか?」
「こ、この私をここまで追い詰めるとは・・・・・・信じられん!どうやら私はあなたを甘く見ていたようです。」
アジールは、もう戦闘をする意思がないようだった。
「悔いが残りますがゼロのレッグパーツはあなたに差し上げましょう。次に会う時を楽しみにしていますよ。」
そう言い残すとアジールはまた高速で移動をし、その場を後にして行った。エックスは、ケースの中に収納されているゼロのレッグパーツを出す。幸い特殊加工されたケースだったおかげでパーツはギガクラッシュの影響を受けていないようだ。
「確か指定されていた場所は後二つだったな。という事はゼロのパーツは後二つ。」
エックスは、合流ポイントに向かって歩きながら周囲のメカニロイドを破壊していく。
「待っててくれ、ゼロ。きっと君のことを復活させてみせるから。」
スクラップ工場 外
「・・・・・・あっ、エックス隊長だ!!」
外で待機していたビートブードは、工場の中から出てきたエックスを見て叫ぶ。
「エックス!」
マーティは、思わずエックスに近寄る。体のあちこちに傷はあったもののそこまでひどい状態ではなかった。
「今戻ってきた。二人とも無事で何よりだ。」
「はい。エックス隊長、ゼロのパーツは?」
「あぁ、この通り。」
エックスは二人に、ゼロのレッグパーツを見せる。
「しかし、敵はどうしてゼロのパーツなんて持っているんでしょうかね?ケイン博士ですら知らないのに。」
「さあ、それは俺にもわからない。でも、敵が持っている以上奴らにゼロを復活させるわけにはいかない。」
エックスは、そう言いながらハンターベースへと戻ろうとする。
「あの・・・・・エックス?」
「ん?」
マーティに呼び止められて彼は、彼女の方を見る。
「その・・・・・・・この戦いが終わったらさ、えっと・・・・・・その・・・・・・・」
(副隊長・・・・・ファイトですよ。)
ビートブードが見守っている中マーティは、顔を赤くして何かを言おうとする。
ところがそれと同時にエックスに通信が入った。
「ん?こちら、エックス。」
『エックスか?』
「ケイン博士!ゼロのパーツの一つを回収しました。今そちらに・・・・・」
『とんでもないことが起こりよった。イーグリードが脱走したんじゃ!』
「なっ!?」
ケインの言葉にエックスは言葉を失った。
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