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ドラえもん のび太の転生ロックマンX(若干修正版)

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スパーク・マンドリラー

発電所

ペンギーゴを退けた(?)エックスが次に向かったのはシティ・アーベル近郊の巨大発電所。

このエリアは、自分と同じ第17精鋭部隊に所属していた元特A級ハンター スパーク・マンドリラーが占拠している。

「マンドリラー・・・・」

エックスは、電流の走る床をジャンプしながら移動する。

マンドリラーは、これまで考えるのが苦手とよく言ってシグマに従っていた。だから、今回もそれを理由に反乱に加わったのではないかと考えていた。普段のマンドリラーは、特A級ハンターでありながらペンギーゴと比べて活動にそこまで積極的ではなかったからだ。ハンター業務がなければどこかで寝るか好物の電気を食している・・・・ある意味で自分と似たようなことをしていた。

以前、オフの日に昼寝場所に居合わせて並んで寝っ転がっていたこともある。

「この部屋はなんだ?」

エックスは、奥へ進んで行くと広い部屋に辿り着いた。

「何もないようだが・・・・・ん?」

その時エックスの肩に何か落ちた。手に取ってみるとゼリーのようなブヨブヨした不気味な液体だった。

「なんだこれ?」

エックスが天井を見上げるとそこには、透明なゼリー状の膜に覆われた巨大な機械が先ほどのゼリーのようなものをまき散らしながら浮いていた。

「何だこのメカニロイドは!?」

エックスがゼリーを避けるとメカニロイドは、電流を飛ばす。ゼリーが着いた地面は粘着力が強いせいで移動しづらいため、まともに攻撃を受けてしまう。

「ウゥッ!?こいつは・・・・そうだ!以前博士が言っていた・・・・・」


エックスはこのメカニロイドについて思い出した。

“サンダースライマー”

ケインの話では、十年近く前に「1個の細胞をどこまで巨大化できるか」というラボの実験の産物で維持に大量の電気が必要なのと制御不能のため、プロジェクトもろとも凍結処分が下されていた。

おそらく占拠されたときに凍結が解除されたのだろう。

サンダースライマーは、エックスに向かってその巨体をぶつけようとする。

「くっ!」

エックスは、バスターで狙い撃つがゼリー状の膜で覆われたスライマーには何事もないように迫ってくる。

「うわあぁぁぁぁ!?」

エックスはスライマーの膜の中に入ってしまい、体に電流が走る。何とか出ようとするが膜が突き破れず、出られない。

「こ、このままだと身体が完全にショートして動けなくなってしまう・・・・」

無我夢中にバスターと入手したばかりのショットガンアイスを撃つが膜が破けない。

「うぅ・・・・・ん?」

エックスは一瞬思った。

出られないのなら本体に攻撃した方が早いのでは?

そう思うなり彼は、スライマーの本体である機械に向き直る。

「ショットガンアイス!!」

氷の塊は機械にめり込み、スライマーは中から大爆発を起こした。

「・・・・ゲフッ、ゴフッゥ・・・」

・・・エックスも爆発に巻き込まれて焦げているが(ついでにゼリーまみれ)。












































しばらく休んでから何もない通路を抜けると、タービン室の扉の前にたどり着いた。エックスがそれを力任せに開けると、中は真っ暗だった。

だが、何かがいるのは分かった。

暗い天井付近で七色に明滅するランプが縦一列に見える。それが合図であったように、広い部屋の照明が点灯される。

天井の太いパイプに片手でぶら下がる巨大な猿ことスパーク・マンドリラーがぶら下がっていた。

「来ちまったか、エックス。」

スパーク・マンドリラーは、静かに床に降りてエックスと対峙する。

「マンドリラー、すぐに投降するんだ。君とは戦いたくない。」

「・・・・すまんが、邪魔をするなら潰すよ?エックス。」

「自分のしていることがイレギュラーだと気付かないのか!?」

「・・・・・難しいことはわからん。ただ、シグマ隊長の言っていることは、間違っていない気がするんだよ。」

「奴はもう隊長じゃない!イレギュラーだ!」

「ん~。」

言ったことを否定するエックスに対して、マンドリラーは頭を掻きながらしばらく黙ると答える。

「なあ、エックス・・・・・・隊長が正しくて、お前が間違っていると思った事はないか?」

「・・・・・・」

「俺も考えるのは苦手だ・・・・・答えは戦えばわかるかもしれんな・・・・・」

マンドリラーはそう言うと腕のドリルの回転数を上げる。

「・・・・戦うしかないのか。」

エックスは、バスターを展開してマンドリラーに向かって放つ。マンドリラーはそれをかわすと一瞬ではあるものの瞬発的な速さでエックスの近くにまで接近し、パンチをする。

「くっ!?」

エックスは両手で防御に入るがマンドリラーの怪力もあって後方の壁に打ち付けられる。

「ぐはっ!」

重い衝撃がエックスに襲い掛かる。

「エックス・・・・邪魔をしないというのなら見逃してもいいよ?」

「何!?」

天井のパイプにぶら下がりながら言うマンドリラーにエックスは驚く。

「シグマ隊長からはここを守れとしか言われていない。別にお前を壊せとは言われていないんだ。ならここで逃げたっていいんじゃないか?」

「そんなこと・・・・・」

「俺だってできるならお前を壊すのは惜しい。・・・・・・せっかくの昼寝仲間なんだからな。」

「!?」

「覚えているだろ?二人でハンターベースの屋上から空を眺めながら詳しいことは忘れちまったけどなんか話をしたりしただろ。」

「マンドリラー・・・・・・」

楽しそうに語るマンドリラーを見ながらエックスは何とか立ち上がる。

「エックス、考え直す気はあるかい?」

「・・・・・残念だけど俺は戻らないよ。」

「・・・・・そうか。それは残念だな。」

マンドリラーは、地上に降りる。

「なら、全力で潰させてもらうよ?」

マンドリラーが床に拳を打ち付けると電撃がエックスに向かっていく。これが彼の技であるエレクトリックスパークである。

「俺は意地でも君を倒す!!」

エックスは電撃を避けるとバスターでマンドリラーを攻撃する。バスターの弾丸はマンドリラーにいくつか着弾する。

「ぬうぅ・・・やるねえ。」

マンドリラーは、右腕をドリルに変形させてエックスに向かって突っ込んでくる。

「ショットガンアイス!!」

エックスは、氷の弾丸をマンドリラーに向けて発射する。

「こ、これはペンギーゴの技っ!?」

氷の弾丸がマンドリラーの右腕に命中すると右腕はたちまち凍ってしまう。

「まだまだ!!」

エックスは続けて氷の弾丸をマンドリラーの体に命中させていく。

「ぬうぅ!?」

マンドリラーは全身を凍らせられて動けなくなる。

「これで動けないだろう?」

エックスは氷漬けになったマンドリラーに近づこうとする。

「ぶるぅああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」

その直後マンドリラーは強引に氷を打ち砕いた。

「ま、マンドリラー!?」

マンドリラーは、エックスに向かってまだ機能している左腕をドリルに変形させて突っ込んでくる。しかし、ダメージが蓄積した影響で動きは鈍っていた。

「・・・・・・・どうしても来るというのか。」

エックスは、バスターを限界までチャージしてマンドリラーに向ける。

「ぶるおぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」

「はあぁぁぁぁ!!」

エックスはマンドリラーの胸をバスターで撃ち抜く。

「ぬ、ぬぐ・・・・・・・・」

マンドリラーは動きを止め、跪く。機能を停止したようだ。

「・・・・・・・・ごめん。でも、動力は無事だからケイン博士に頼めばきっと直してもらえるよ。」

エックスは、転送装置でハンターベースへと帰還する。




「また・・・・・・・・青空を見ながら何か話そう。」
 
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