麗しのヴァンパイア
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第二百四十三話
第二百四十三話 トリートメント
美樹は髪の毛を整えることも気にする様に考えていった、それでシャンプーからリンス、コンディショナーもする様になったが。
そこで華奈子にこんなことを言われた。
「何でも石鹸で洗ってね」
「シャンプーでなくて」
「うん、そっちで洗ってね」
髪の毛をというのだ。
「それでその後お酢で髪の毛を整えるやり方もあるらしいわ」
「お酢でなの」
「そうみたいよ」
「お酢って」
その整え方を聞いてだった、美樹は華奈子にどうかという顔で言った。
「ちょっと」
「嫌だっていうのね」
「だってお酢は匂いするでしょ」
「酸っぱい匂いがね」
「だからね」
それでというのだ。
「お酢で整えるのは」
「どうかっていうのね」
「私はね」
こう華奈子に答えた。
「思うわ」
「あたしもこのお話聞いたばかりで」
華奈子は自分にどうかという顔を向ける美樹に答えた。
「実際のところはよく知らないけれど」
「そうしたやり方もあるの」
「そうみたいよ」
「お酢なんて髪の毛に着けたら」
どうかとだ、美樹はそのどうかという顔のまま華奈子に言った。
「本当に匂いがね」
「じゃあ美樹ちゃんとしては」
「このやり方はね」
「どうかって思うのね」
「ええ、ちょっとね」
どうかとだ、また華奈子に言った。
「思うわ」
「じゃあ美樹ちゃんはしないのね」
「どうしても匂いが気になるから」
だからだというのだ。
「しないわ」
「じゃあこのままなのね」
「シャンプーとリンス、コンディショナーでね」
この三つのローテーションでというのだ。
「やっていくわ」
「丁寧に洗って」
「整えていくわ」
「そうね、美樹ちゃん髪の毛奇麗だしね」
華奈子はその奇麗な金髪を見た、見れば実際にだった。
美樹の黒髪は奇麗なものだった、枝毛は一本もなくそうして白い天使の輪の様な輝きもそこにはあった。
第二百四十三話 完
2020・3・11
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