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ヘタリア学園

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第三百六十一話  今度はビールです

第三百六十一話  今度はビールです
「御前等聞いて驚け!」
 またしてもイギリスが高らかに皆に声をかけています。今いるのはフランスとロシアです。何かお酒が好きそうな面々であります。
「長年の研究の末遂に!」
 前と同じ様な台詞を続けているのには本人は気付いていません。
「ビールの泡が奇麗に出る機械を発明したぞ!」
「ビールなんだね」
「ああ、そうだ」
 ロシアに対して胸を張って答えます。やっぱりここでも対応が前とそっくりです。
「そうだろ、凄いだろ」
「確かに凄いかも」
 ロシアはいきなりそれでビールを飲みだします。無類の酒好きである彼にとってはごく自然な行動であります。ビールはもう水と同じです。
「我が大英帝国の」
 また同じことを言おうとするといきなりフランスが彼の頭をビールを並々と入れたジョッキで叩いてきました。もう一方の手にはナッツがあります。
「うるせえ」
「手前!」
 売り言葉に買い言葉。早速二人の喧嘩がはじまりました。
「ビールはぶつける必要ねえだろ!」
「いーーや、ぶつける必要あるな!大体つまみはナッツだけかよ!」
「それだけで充分じゃねえか!」
「せめて魚のフライ位用意しろ!」
「そんなのいらねえだろ!」
「いるに決まってるだろ!」
「今日も皆平和だね」
 二人の喧嘩をよそにロシアは一人泡が奇麗に出ているビールを楽しんでいます。気付けば彼が一人でビールを飲み干してナッツを食べ尽くしています。けれどもうそんなことはどうでもよくなっている相変わらずの二人でありました。


第三百六十一話   完


                                   2008・9・28
 
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