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麗しのヴァンパイア

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第二百三十五話

            第二百三十五話  聞いてみると
 美樹は夕食の時母に自分が使い魔達と一緒に話していたことをそのまま聞いた、食事の場には使い魔達と父親そして弟も一緒だ。
「お母さんお葱とかだけれど」
「どうしたの?」
「いえ、絶対に火を通してね」
 それでとだ、母に言うのだった。
「出してるわね」
「そのことね」
「そう、大蒜でも生姜でもね」
 そうしたものもというのだ。
「刻むにしてもおろすにしても」
「火を通す様にしてるっていうのね」
「どうしてなの、それは」
「おろし大蒜やおろし生姜は違うわよ」
 母は美樹にこう返した。
「そういうのはね」
「そうなの?」
「お刺身とかに山葵みたいに使う時はね」
 その場合はというのだ。
「そのままお醤油に入れてるから」
「そうした時もあるから」
「いつもじゃないわよ、ただ大抵の場合はね」
「火を通してるのね」
「熱いものの中に入れるかして」
 そうした場合もあるというのだ。
「それでね」
「食べてるのはどうしてなの?お葱でも刻んで」
「だってそういうのは火が通らないと」
 葱や大蒜、生姜はというのだ。
「玉葱もだけれど」
「あっ、お葱に近いわね玉葱は」
「そう、全部生だと辛過ぎて」
 それでというのだ。
「刺激が強くてお腹にもよくないから」
「そうした理由でなの」
「火を通す様にしてるの」
「そうだったのね」
「大蒜も生姜もね」
「それでお葱や玉葱も」
「そうしたものもね」
 美樹がこれまで言ったものはというのだ。
「ちゃんとお料理の時はね」
「火と通してるのね」
「そうよ、刺激が強過ぎて辛くて」
 そしてというのだ。
「お腹にもよくないからよ」
「そういうことね」
「そうよ、火を通すと栄養はそのままで辛さもなくなって美味しいからね」
「成程ね」
「あとで」
 ここで母は美樹にさらに言った、その言うことはというと。


第二百三十五話   完


              2020・2・16 
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