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夢幻水滸伝

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第百二十九話 琉球入りその十三

「ソフトも」
「そう思うな」
「ああ、杏仁豆腐もええけどな」
 自分の好物はないがしろにしない、だがそれでもとだ。白は蒲に対して真剣に考える顔になって述べた。
「そっちもな」
「それでや」
「今言うたんやな」
「そういうことや、あと獣達はよお訓練されてる」
 蒲は今度は獣使い自分の職業から話した。
「戦の時もな」
「期待してええか」
「期待してもらって結構や」
 蒲は笑ってこうも言った。
「ほんまにな」
「よお訓練されてるか」
「それでや」
「戦の時はやな」
「期待してええ、飯もよおさん食うてよお寝てるしな」
 そうして身体も養っているからだというのだ。
「安心してええ」
「それは何よりやな」
「そしてな」
 蒲はさらに話した。
「飯は充分足りてるしな」
「獣達の分もやな」
「そや」
 ここではモンスター達のことも入る、獣と一括りにして話しているのだ。そしてこうしたことも言うのだった。
「戦の時は思う存分暴れてくれるで」
「それは何よりやな」
「ああ、日本相手でもな」
「思う存分暴れてくれるか」
「そやから安心するんや」
「そっちのこともやな」
「今言った通りや」
 蒲は笑って今度はこの言葉を出した。
「期待してもらって結構や」
「阪神の昔の監督さんの言葉ですね」 
 莫は蒲のその言葉を聞いて述べた。
「確か」
「岡田さんのな」
「そうでしたね」
「あの人の言葉通りな」
「実際にですか」
「期待してもらってええ、獣達は当時の阪神の中継ぎ陣並や」
 そこまでの強さだというのだ。
「絶対の安定感があるで」
「そやからですね」
「今度の戦絶対にうちが勝つわ」
 蒲は仲間達に笑顔で約束した、そしてまた食べものそれも甘いものの話に入った。そうしてそちらで楽しみ英気を養うのだった。


第百二十九話   完


               2019・9・8 
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