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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百六十三話 一番凄い人その九

「幕末も維新もね」
「見るべきよね」
「そして考えるべきだよ」
「それでこの文化祭もやっていったのね」
「皆ね、幸いうちの学校マルクス主義はないから」
 八条家は企業を経営している、その八条家が運営している学園がどうして企業というか資本主義を否定している思想を学園に入れるのか。学ぶのは自由にしてもその問題点は常に言われていることである。
「それでね」
「公平に見られて」
「研究されてね」
「催しにもなってたのね」
「そうだよ、食べものもね」
「食べられていたのね」
「ふわふわ卵も」 
 僕は食べものからこの料理も話に出した。
「出ていたんだよ」
「近藤勇さんの大好物ね」
「いかつい感じがあるけれど」 
 新選組局長だったし残っている写真を見てもだ。
「それでもね」
「可愛い名前の食べもの好きだったよね」
「うん、お菓子みたいな名前だよね」
「実際は違っていてもね」
「茶碗蒸しみたいな食べものみたいだね」 
 ふわふわ卵はだ。
「だからお酒にもね」
「合いそうね」
「卵料理ってお酒にも合うからね」
 ご飯だけでなくだ。
「だからね」
「いいわね」
「近藤さんもかなり飲んでたし」
 とにかくしょっちゅう飲んでいたらしい。
「それでね」
「ふわふわ卵を食べながら」
「お酒飲んでいたと思うよ」
「そうだったわね」
「まあ京都って当時は」
 幕末の頃はだ。
「お豆腐はあったけれど生ものはね」
「なかったわね」
「あそこ山国だから」
 それで新鮮な海の幸はだ。
「なかったから」
「鱧とか貝だけね」
「後は川魚だけれど」
「川ものは怖いでしょ」
 香織さんはそちらのお魚についてはすぐにこう言った。
「あたると」
「虫がいるからね」
「京都は鴨川があるから」
「川魚は食べられるよ」
「鯉とかも」
「うん、けれどね」
 川魚は食べられてもだ。
「それでもね」
「生はね」
「鯉も怖いからね」 
 寄生虫が本当に怖い、だから今も淡水魚は生で食べるには事前によく冷凍しておくか確かなお店でないと危険だ。
「だからね」
「新選組の人達も志士の人達も」
「食べていたかも知れないけれど」
 それでもだ。
「あたっていたかもね」
「そうよね」
「昔そうした人も多かったみたいだから」
 川魚を食べて身体の中に虫がいる人がだ。
「そうした人もいたかもね」
「そうだったのね」
「ただ。海のものは」
「明石から運ぶか」
「若狭の方からね」
 今で言う舞鶴の辺りだろうか。
「近江、滋賀県を通って」
「甘鯛とか鯖ね」
「そうしたのを運んで」
 そしてだ。 
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