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おぢばにおかえり

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第五十七話 卒業式その三十一

「すき焼きって」
「そう、それでね」
「今日の晩ご飯はすき焼きね」
「そうよ」
「そういえばすき焼きもね」
「久し振りでしょ」
「ええ、もうみんなで囲む感じのは」
 それこそです。
「高校二年の冬休み以来ね」
「じゃあ余計に楽しみでしょ」
「そうよね、じゃあ今日はお腹一杯食べるわ」
「そうしなさいね、あとね」
 お母さんは私にさらに言ってきました。
「ケーキも用意してるわよ」
「ケーキもなの」
「そう、そちらもね」
「ひょっとして」
 ケーキと聞いてです、私はお母さんに聞き返しました。
「やっぱり」
「そうよ、卒業祝いのケーキよ」
「やっぱりそうなのね」
「それもあるから」
 だからというのです。
「楽しみにしておいてね」
「余計にってことよ」
「そうよ、今日は最高の夜になるかも知れないわね」
「今日はとにかく楽しむんだ」
 お父さんもこう言ってきます。
「いいな」
「わかったわ、私もすき焼き大好きだしね」 
 基本嫌いな食べものはないです、ですがお肉は好きで特にステーキやすき焼きは好きで私としてもでした。
「楽しみだしね、今から」
「それじゃあいいな」
「ええ、本当にね」
 心からでした。 
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