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仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~

作者:紡ぐ風
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第二部~雅、結婚騒動~
  第31話『恐るべきマスター・ドラゴンロードの正体』

これまでの、仮面ライダーディロードは─
「ついでだ。俺の仲間を紹介してやるよ。」
「愛情がエネルギーだと?ふざけるな!」
「雅、本気でこい。そいつらの次元干渉遮断システムとAMFは邪魔だから外した。せいぜい俺を楽しませろ。」
「おのれ、デッドヒートマッハにそこまでの力があるわけがない!何故だ!」
「どうだ?結局、あれが凪風雅の限界だ。」


装填の守護者、ディロード。幾多もの世界を救い、その心は何を思う─

「どうした!仮面ライダーディロードってのは、その程度の力でなれるのか!そんな程度の力で、よく俺達の世界を救うとか言えたな!」
エボルはふらつきながら立ち上がるディロードに対して言う。
「たとえ力が及ばなくても、何かを守るのに必要なのは、相手を想う強い意志だ!」
【CHANGE RIDE-SENGOKU DRIVER VERSION ZANGETU-】
ディロードはディロードライバーを戦極ドライバーに変える。
〈メロン!〉
雅はメロンロックシードを解錠し上に投げ、それを掴み戦極ドライバーにセットする。
〈ロック オン!〉
「変身!」
〈ソイヤッ!メロンアームズ!天!下!御免!〉
雅は仮面ライダー斬月に変身し、無双セイバーを抜刀する。
「何が強い意志だ!知っているぞ、雅。本当のお前は臆病者だ。人に傷つけられ、怯え、そして逃げるためにその力に手を延ばした!」
エボルは瞬間転移を駆使しながら斬月の攻撃を避け、パンチを放つが、斬月もメロンディフェンダーを使ってそれを防ぐ。
「それは…」
斬月は無双セイバーを振るうが、エボルに攻撃は当たらない。
「お前がやっていることは、ただの仮面ライダーごっこ。それも、桐生戦兎よりも質の低い!」
エボルはブラックホールのエネルギーを凝縮したエネルギー弾を放ち、斬月がそれを防ごうとすると、メロンディフェンダーは砕け散る。しかし、それでも斬月は立ち上がる。
「何が仮面ライダーごっこだ!仮面ライダーは人々が平和に暮らせるように!たとえどう言われようと、みんなのために戦う存在!お前のような平和を乱し、世界を傷つける奴に仮面ライダーを語る資格も、仮面ライダーを名乗る資格もない!」
「何を言うかと思えば!それはお前が言えたことか!世界を救うとかいう大義名分を利用して、この世界に融合した世界の奴らをライダーカードに閉じ込めたお前が!今更そんなことを言って、誰が認めるんだ!」
エボルは無防備な斬月にキックを放つが、斬月は無双セイバーで防ぐ。しかし、その無双セイバーはエボルの強力なキック力を前に折れてしまう。
「確かに、僕が行ったことは人の道を外れたことだ。それでも、僕のことを救いのヒーローと言ってくれた人たちがいた!僕を仮面ライダーと呼んでくれる人はまだいる!だから僕は!まだ仮面ライダーディロードなんだ!」
【KAMEN RIDE-DELOAD-】
「変身!」
雅は変身を解除し、仮面ライダーディロードに変身する。
「今更ディロードに変身して、俺に勝てるとでもいうのか!」
エボルはディロードに近づきパンチを放つが、ディロードはそれを避け、
【ATTACK RIDE-BLAST-】
ブラストのカードでパンチ力を上げてエボルの無防備になった背中を殴る。
「中々、いい一撃だな。だがまだまだだ!この仮面ライダーエボルの力で、消し去ってやる!」
「世界を滅ぼそうとすることしか考えていないお前が、仮面ライダーを名乗るな!」
【ATTACK RIDE-SLASH-】
ディロードはロードスラスターにスラッシュをスキャンする。
「忘れたか!俺達の世界では、このライダーシステムを使って変身する者は皆、仮面ライダーだ!俺も勿論仮面ライダーだ!」
エボルはエネルギー弾を放つが、ディロードはロードスラスターで切り裂いて攻撃を防ぐ。
「面白い!俺はそれを待っていたんだよ!」
エボルは腹を抱えて笑う。
「エボルト!お前はこの世界にいてはならない。だから僕が、この世界から叩き出す!」
「あくまで殺す気はないのか。」
「確かに、今お前を倒しても、リセットの効果で元に戻る。だからと言って、今殺していいことにはならない!お前を倒すのは、戦兎さん達の使命だ!」
ディロードはロードスラスターでエボルを斬ろうとするが、エボルはそれを避ける。
「甘っちょろいな!そんなことで俺に勝てると思うな!」
エボルのパンチがディロードに直撃する。
「勝ってみせる!それが、今僕がやるべきことだから!バルディッシュ・ブレイヴァー、セットアップ!」
【FORM RIDE-DELOAD SONIC BRAVE-】
ディロードはソニックブレイブに変身する。
「エボルト、いくつか聞きたいことがある!」
「いきなりどうした?」
ディロードとエボルは高速で動きながら攻防を繰り広げる。
「地下帝国バダンという組織に、聞き覚えはあるか!」
「バダン?ああ、今から30年くらい前にあったあの組織のことか。それがどうした!」
「それなら、時空破断システムか、メガリバース装置を知っているか!」
「なんだそりゃ?知らんな。」
「いや、ドラゴンロードという組織から、連想できるものを聞いている。」
「なるほどな。だとしたらそれは見当違いだ。これだけ楽しませて貰ったんだ!一つヒントをくれてやる。」
「ヒントだと?」
「お前の本当の敵は、案外よく知っている奴かもな。まあ、深く考えないで、もっと単純に考えてみろ!」
「もっと、単純に…」
エボルの言葉を聞き、ディロードは考える。
「っと、どうやら、時間切れみたいだ。中々楽しめたぜ、仮面ライダーディロード!」
エボルは次元のオーロラをくぐり抜け、仮面ライダービルドの世界に帰ってしまう。
「ドラゴンロードを、もっと単純に…」
雅は変身を解除し、考える。そして、
「まさか、ドラゴンロードって!?」
雅は何かに勘付き、走り出す。

「雅の奴、ようやく解ったみたいだな。」
マスター・ドラゴンロードは走り出す雅をモニター越しに観る。
「そろそろここにたどり着くか。」
マスター・ドラゴンロードは雅の動向を確認している。すると、その扉が開く。
「見つけた。」
開いた扉から雅が入ってくる。
「雅!」
フェイトは言う。
「よくぞ、ここまでたどり着いたな。」
マスター・ドラゴンロードは雅に言う。
「何故…どうしたあなたがここに…いや、何故あなたがドラゴンロードを率いているのですか。凪風流先代当主、凪風龍道!だってあなたは、今から7年前に!」
「7年前のあの新月の日、まさかお前と流夜だけが、あの契約をしていたと思うか?」
「まさか!」
「そうだ。あの日俺は、メデューサという悪魔を契約した。雅、お前は凪風流の人間としてはあまりにも心が弱い。だから俺は、この手で凪風流を存続させるために蘇った。誤算があったとしたら、あの日の惨劇を引き起こしたのが、流夜だったことだ…」
龍道はエクシードデバイスを起動させて薙刀を一振り出現させる。
「雅、俺が蘇ったからには、お前は今日限りで凪風流の当主の座から降りてもらう。ついでに、この嬢ちゃんも俺がもらう。」
「父上…」
「もし嫌なら、力づくで取り戻してみせろ!」
龍道はエクシードデバイスを振るう。
「父上!何故父上がエクシードデバイスを!?」
「こいつは、俺が潜入させていた奴が持って帰ってきてくれたやつだ。名前はカタナというらしい。中々にいいだろう?凪風流槍術、奥義!牙突哮!」
龍道は風を引き裂くような突きを放つが、雅はバックステップで距離をとる。
「仕方がない。バルディッシュ・ブレイヴァー、セットアップ!」
雅はディロード ソニックブレイブに変身する。
「ちっ、それになられると次元干渉遮断システムも、AMFも約にたたなくなるんだよな。」
龍道はカタナを振るうが、ディロードは超高速で回避する。
「これで、どうだ!」
ディロードはロードスラスターで挟み込むように龍道を斬ろうとするが、龍道はディロードの腹部を蹴り飛ばし、ディロードは吹き飛ぶ。
「っぐ!」
「それはこっちの妨害を無視するし、動きは素早いが、攻撃の時は隙だらけだ。雅、それでも凪風流の当主か!そんなんだから、俺から当主失格だと言われたんだろう!凪風流剣術、奥義!殲甲!」
龍道に向かって突進するディロードに、龍道は居合の要領でカタナを振るい、ディロードを切り裂く。その一撃を受け、雅の変身は解除される。
「雅!」
フェイトは叫ぶ。
「…大丈夫だ、フェイト…このくらい…っ!」
雅はよろめきながら立ち上がる。
「雅、もう無理するな。このまま戦っても無駄に体力と筋肉を疲弊させるだけだ。お前はもう、世界を2度も救ったんだ。父親として、誇らしい限りだ。だから…」
「だから、救うべき人を見捨てろ、と言いたいのですか。」
雅は龍道の言葉を遮る。
「嬢ちゃんは確かに救われるべき命だ。だけどな、俺は別に命をとる気はない。ただ、俺と一緒に暮らしてもらうって話だ。勿論、会いたくなったらいつでも会いに来ていい。俺達は親子だ。親子でこうして傷付けあい、殺し合う必要はないだろう。」
龍道は雅を諭すように言う。しかし、
「それは、本心ですか?ロードスラスター、モードアウト。セイクリッドグリッター、セットアップ。」
雅はセイクリッドグリッターを起動させる。
「カルテットバインド!」
雅はカルテットバインドで龍道を拘束しようとするが、
「遅い!」
龍道は構築される魔力のリングをカタナで切り裂いて脱出する。
「ドレインバリア!」
雅はドレインバリアを龍道に展開し、カタナの魔力を吸収しようとする。
「なんだ、一体?」
龍道は気になってカタナを見ると、出力ゲージが減少していく様を見る。
「なるほど、さすが、エクシードデバイスを開発しただけのことはある。だが、その程度か!」
龍道はカタナでバリアを十字に切り裂いてバリアを破壊し、脱出する。
「さすがは、僕の師範。」
「どうした?お前が手にしたかったものは、その程度か?」
龍道はにやけるように言った。
to be continued.

次回、仮面ライダーディロード
「凪風の奥義は、お前にはまだ早かったんだ!」
「流夜の思いに気付けなかった時点で、僕も、父上も、家族失格だったんだ!」
「雅、負けないで!」
「凪風流、新奥義!」
「それが、雅の答えか。」
次回『雷と風』希望を紡いで、全てを救え! 
 

 
後書き
新カード紹介
戦極ドライバー(斬月):ディロードライバーを斬月用の戦極ドライバーに変えて、仮面ライダー斬月に変身するためのカード。 
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