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夢幻水滸伝

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第百二十五話 嵐の中の戦いその七

「ことを進めるか」
「そやな」
「そや、ほなな」
「わかっている」
「ここはおいどん達に任せるでごわす」
 日毬と北原がここで出て来た。
「一騎打ちに入るでごわす」
「ここは任せてくれ」
「ほなな、僕はこのままな」
「采配をやな」
 鵺が言ってきた。
「このまま」
「させてもらうで」
 こう言ってだ、そしてだった。
 中里は采配を執りつつそのうえで自ら戦い続けることにした、そして南洋の星の者それぞれにだった。
 日本の武芸に秀でた星の者達を向けた、そうして残った星の者達に言った。
「自分達は術を主に使ってな」
「そうしてですね」
「そや」
 まさにとだ、太宰に話した。太宰は武芸とは無縁なので今は中里の指揮下にいて軍勢を率いているのだ。
「戦ってもらうわ」
「武芸に秀でておらずとも」
「星のモンは術の力が強い」
「この世界に元からいる人達よりもですね」
「遥かに強いからな」
 それでというのだ。
「それを使ってな」
「戦うのですね」
「そうしてもらうで、そして僕はな」
「このままですね」
「戦ってく」
 右手の童子切を敵の軍勢に向けて突き出した、すると。
 そこから僧侶の術の中にある風系の術では最強の竜巻の術が放たれ敵軍を襲った。そうして多くの敵を薙ぎ倒す。その様子を見つつ太宰に語った。
「こうしてな」
「では私も」
「敵の星のモンは全員一騎打ちにもってった」
「それで軍勢にはいないので」
「僕等の独壇場や」
 そうなったというのだ。
「そやからな」
「四百万の軍勢でもですね」
「このまま攻めてな」
 そうしてというのだ。
「勝ってくで」
「わかりました、それでは」
「この世界の戦は軍勢同士の戦でや」
 そしてというのだ。
「星のモン同士の戦もある」
「それではですね」
「星のモン同士の戦に相手を引き込んで」
「それとは別にですね」
「残った星のモンを軍勢同士の戦に投入すればええんや」
「そういうことですね」
「星のモンは一人一人が戦略兵器や」
 それ程までの力があるというのだ。
「それを二十人以上軍勢同士の戦に投入出来ればな」
「それだけ強いですね」
「そや、その状況に持ち込めてる」
「これで、ですね」
「勝機が見えてきてる」
「兵の数の少なさをそうして補う」
「これが今の僕等の戦の仕方や」
 日本のそれだというのだ。
「まさにな」
「勝つ戦ですね」
「そういうことや、台風も使ったし」
「それに加えて」
「星のモンに星のモンをぶつけて」
 そうしてというのだ。
「相手の星のモンは封じて尚且つ」
「倒す」
「そうして敵の軍勢はな」
「残った星の方々と」
「軍勢で攻める、そうしたらな」
 それこそというのだ。 
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