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仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~

作者:紡ぐ風
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第二部~雅、結婚騒動~
  第29話『虎勇の策略』

これまでの、仮面ライダーディロードは─
「それより、敵はどうやって次元干渉遮断システムを入手したか、ですよね。」
「それは雅国家象徴のために開発していましたエクシードデバイス、バルディッシュブレイヴァーです。」
「無駄なことだ!何度来ても同じことだ!」
「風は覚悟に、雷は決意に。覚悟と決意はこの胸に!バルディッシュ・ブレイヴァー、セットアップ!」
「おのれ…仮面ライダーディロードめ!」

装填の守護者、ディロード。幾多もの世界を救い、その心は何を思う─

「ソニックブレイブだと!?俺が入手した情報には無かったぞ!どういうことだ!嬢ちゃん、何か知っているか!?」
ディロードの戦闘をモニター越しに見ていたマスター・ドラゴンロードは驚き、フェイトに聞く。
「いいえ。私も、初めて見ました。雅、自分用のエクシードデバイスを開発してもらっていたんだ…」
しかし、フェイトも初めて見る姿であるため、事実と異なる考案を述べる。
「まさかディロードの力を魔法に変換して発動するとは。あいつらに組み込んだ次元干渉遮断システムが機能しないどころか、低品質のAMFを貫通する魔力ダメージとはな。」
「あなたは、どこで雅の情報を?」
フェイトはマスター・ドラゴンロードから情報を得ようとする。
「刑事さんらしく、事情聴取か。別に、今話した所で嬢ちゃんは身動きが取れないからいいだろう。俺の組織は再生怪人達や、雅が直したことで安定した世界に残った怪人達を引き寄せて結成した。その中には、一度は消えた歴史の怪人達もいる。」
「それが一体?」
「つまり、かつて仮面ライダーの敵だった奴を、忍ばせていたんだ。ちょうど、そいつと雅が接触する。AMFで身動きの取れない無力なまま、雅の最後を観ていろ。」
マスター・ドラゴンロードはモニターを見続ける。

その頃、雅は長く続く通路を走っていた。
「妙だ。怪人はおろか、戦闘員すら出てこない。」
雅は走り続ける。すると、通路で倒れている一人の青年を見つける。
「あなたは!?東條さん!しっかりしてください。」
倒れていた人物は、仮面ライダータイガに変身する青年、東條悟であった。
「…君は?」
東條は記憶があやふやな様子を見せる。
「僕です。仮面ライダーディロード、凪風雅です。」
「雅君?」
「もしかして、ドラゴンロードの奴らの襲撃に遭ったのですか?それなら安心してください。僕がついています。」
「君も、僕に親切にしてくれるんだ…」
東條は言う。
「はい。ですから、東條さんは安全な場所へ。」
「ううん、僕も一緒にいきますよ。」
東條は雅と共に先に進む。
「雅君は、どうしてここにいるの?」
東條は雅に質問する。
「フェイトが、ここに囚われています。」
「フェイト?」
「はい。初めて見つけた、僕が護りたい、一緒に幸せになりたいと思えた女性(ひと)です。」
次元保護国に入っている世界は、国民の全てが理解出来ている訳ではない。雅は素直に東條に話す。
「そうなんだ…それで、雅君はフェイトさんをどうするの?」
「どうすると言われましても、ここから救い出して、ちゃんと結婚式を開き直すだけですけど。」
「雅君は、この世界を救った英雄でしょ?それなら、結婚しようとしているくらい大切な人は自分の手で殺さないと。ちゃんとした英雄になれないよ?」
東條は突然、不自然なことを言う。
「東條さん?」
「僕も、つい最近また大切な人を倒して英雄に近づいたんだ。雅君も、僕の世界を知っているなら解ると思うけど、仮面ライダーインペラー、佐野満。」
東條は意気揚々と語り、雅は気付く。
「あなたは、僕の世界と融合した時間軸の東條さんじゃ無い!?」
雅は警戒する。
「どうして解っちゃったのかな?君は僕に優しくしてくれた。だから君を殺せば、また一歩英雄に近づけると思ったのに。」
東條は広間に雅を案内し終えると、雅の方を向く。
「やはり、ライダーバトルが行われている時間軸の東條さん、仮面ライダータイガ!」
雅は警戒を強める。
「雅君、僕は更に英雄に近づくために、新しい契約モンスターを沢山貰ったんだ。」
東條がそう言うと、ムカデタイガー、タイガーネロ、クレイジータイガー、タイガーロイド、メ・ガドラ・ダ、タイガーアンデッド、タイガーオルフェノク、カザリ、ワータイガーが現れる。
「まさか、僕を騙していたのか!?」
雅は驚く。
「雅君、君は僕に優しくしてくれた大切な人だ。だから君のことも、殺してあげる。全ては、僕が英雄になるために。」
東條はライダーデッキを鏡に向けてVバックルを出現させ、変身のポーズをとる。
「変身!」
東條はライダーデッキをVバックルにセットし、仮面ライダータイガに変身する。
「東條さんは生身だろうけれど、怪人達はドラゴンロードの改造怪人だろう。そうなると、あそこにいるカザリさんも、次元保護国の国民ではない、別の時間軸のカザリか。バルディッシュ・ブレイヴァー、力を貸してくれ。」
[yes,sir.]
雅の言葉にバルディッシュ・ブレイヴァーは反応する。
【KAMEN RIDE-DELOAD-】
「変身!」
雅はディロードに変身する。
【ATTACK RIDE-SONIC-】
「バルディッシュ・ブレイヴァー、セットアップ。」
[exceed device,standby lady?sonic brave get set.]
【FORM RIDE-DELOAD SONIC BRAVE-】
ディロードはバルディッシュ・ブレイヴァーの力でソニックブレイブに変身する。
「行くぞ!」
【ATTACK RIDE-DICE SABER-】
[saber strike.]
ディロードはロードスラスターにダイスサーベルのカードをスキャンさせ、ハイパー セイバーストライク6をワータイガーに放ち、撃破する。
「次はこれだ!」
【ATTACK RIDE-FIZE BLASTER-】
[photon buster.]
「これで決める!」
ディロードはロードスラスターにファイズブラスターの力を付与させ、フォトンブラッドの一斉掃射をタイガーオルフェノクに放つ。
「くっ!再生が追い着かない!」
タイガーオルフェノクは青い炎の中で灰となって崩れ落ちる。
「次はお前だ!」
【ATTACK RIDE-ENGINE BLADE-】
[dynamic ace.]
「絶望がお前のゴールだ!」
「ええい、やられるものか!」
ディロードはロードスラスターにエンジンブレードの力を付与させてムカデタイガーに狙いを定める。ムカデタイガーも負けじと突進するが、ディロードは素早く回避し、
「そこだ!」
ディロードはムカデタイガーを切り裂き、ムカデタイガーは『A』のエネルギーによって撃破される。
「次はこのカードだ!」
【ATTACK RIDE-RENGEL RAUZER-】
[blizzard venom.]
「あれは、睦月の…」
タイガーアンデッドはディロードの発動した必殺技を見て動きが止まり、ブリザードベノムの直撃を受けて撃破される。
「今度はこれだ!」
【ATTACK RIDE-TITAN SWORD-】
[calamity titan.]
「うおりぁぁぁ!」
ディロードはロードスラスターにタイタンソードのカードをスキャンし、カラミティ・タイタンをメ・ガドラ・ダに放つ。
「ディロード…ディロード…ディロードぉぉぉ!」
メ・ガドラ・ダは封印のエネルギーによって爆散する。
「ふぅん、やっぱり強いね。」
カザリは特徴的な鬣を使ってディロードを攻撃するが、ディロードは超高速移動でそれを避ける。
「これでもくらえ!」
【ATTACK RIDE-MEDAGABURYU-】
[grand of lazy.]
ディロードはロードスラスターにメダガブリューのカードをスキャンし、紫色のエネルギーの刃を3回、カザリにたたき込む。その力によって、カザリの肉体を維持させている9枚のコアメダルは全て砕け散る。
「ディロード…僕のコアを…破壊しないでくれ!」
カザリは爆発し、セルメダルが飛散する。
「ふん、惨めな奴だ。この虎拳のマスター、クレイジータイガー様が相手になってやる!」
クレイジータイガーは構える。
「なら、一気に倒すまで!」
【ATTACK RIDE-LUCIFERION-】
[luciferion breaker.]
「集え、赤星。全てを焼き消す焔となれ。ルシフェリオン…ブレイカー!」
ディロードはルシフェリオンの力を介して収束魔法を発動し、自身が放った必殺技の残留魔力をかき集め、爆炎の砲撃魔法を放つ。その威力は凄まじく、クレイジータイガーだけでなく、タイガーネロも巻き込まれて爆散する。
「ちっ、俺だけが残っちまったか。ならば見せてやる。時空魔法陣、展開!」
タイガーロイドは自身とディロードを異空間に転送し、大砲からの爆撃がディロードを襲うが、ディロードはそれを華麗に回避する。
「それなら、これでどうだ!」
【ATTACK RIDE-SLASH-】
[dimension inferno.]
ディロードはスラッシュのカードをロードスラスターにスキャンし、ディメンションインフェルノをタイガーロイドに放つ。
「おのれ、ディロード…バダンに栄光あれ!」
タイガーロイドは爆発し、時空魔方陣は解除され、ディロードはドラゴンロードの基地に転送される。
「まさか、全員負けるなんて。」
【STRIKE VENT】
タイガはストライクベントを発動し、両腕に巨大な爪、デストクローを装備する。
「さすがに、東條さんには次元干渉遮断システムを埋め込んでいないだろう。それなら!」
【ATTACK RIDE-RAISING HEART EXELION-】
ディロードはソニックブレイブの変身を解除し、通常形態に戻ってレイジングハートエクセリオンのカードをロードスラスターに使う。
【FORM RIDE-DELOAD STAR LIGHT-】
「アクセルシューター!」
ディロードはスターライトフォームに変身し、アクセルシューターを放つが、タイガのデストクローの前に全て砕かれる。
「これならどうだ!ディバインバスター!」
【FREEZE VENT】
ディロードは砲撃魔法を放とうとするが、タイガは自身が持つ専用カード、フリーズベントを発動してレイジングハート エクセリオンを凍結させる。
「しまった!それなら!」
ディロードは再び通常形態に戻り、ロードスラスターの凍結が解除される。
【ATTACK RIDE-BARDICHE ASSAULT-】
【FORM RIDE-DELOAD LIGHTNING-】
ディロードはロードスラスターをバルディッシュアサルトに変えて、ライトニングフォームに変身する。
「ブリッツアクション!」
ディロードは高速移動でタイガの後ろに回り込み、
「ハーケンセイバー!」
魔力の刃を放とうとする。しかし、
「読めていたよ。」
【RETURN VENT】
タイガはアドベントカードを再利用するリターンベントを発動し、フリーズベントを回収する。
【FREEZE VENT】
タイガはフリーズベントを再度発動し、バルディッシアサルトを凍結させる。
「バルディッシュアサルトが!?だけど、これでフリーズベントは使い切った。バルディッシュ・ブレイヴァー、セットアップ!」
【FORM RIDE-DELOAD SONIC BRAVE-】
ディロードは再びソニックブレイブに変身する。
「くっ、速い!?」
タイガは超高速で行動するディロードを捕捉しきれない。
「ライトニングバインド!」
ディロードは拘束魔法でタイガの身動きを封じる。
「東條さん、あなたにも見せてやる。信頼しあう力を!」
【ATTACK RIDE-RAISING HEART EXELION-】
【ATTACK RIDE-BARDICHE ASSAULT-】
[blast calamity.]
ディロードは片方のロードスラスターにレイジングハート エクセリオンのカードを、もう片方にバルディッシュ アサルトのカードをスキャンし、魔力エネルギーがロードスラスターに収束される。
「N&F中距離殲滅コンビネーション!ブラストカラミティ!ファイヤー!」
ロードスラスターから桜色と金の砲撃がタイガに放たれ、タイガの変身は強制的に解除される。
【CHANGE RIDE-KRALWIND-】
雅は変身を解除し、ディロードライバーをクラールヴィントに変えて東條を拘束する。
「何をする気だ…」
「東條さんを元の世界に返します。長距離転送。目標、仮面ライダー龍騎の世界、転送!」
雅は空間転送魔法を発動して東條をこの世界から龍騎のライダーバトルが行われていた時代に転送する。
「待っていてくれ、フェイト!」
雅は走り続ける。
to be continued.

次回、仮面ライダーディロード
「会いたかったぜ、雅?」
「何故お前が!?」
「こっちの世界の方が狩り甲斐があるってもんだ!」
「負けるものか!」
「エボルト、フェーズ4…」
次回『邪悪の進化』希望を紡いで、全てを救え! 
 

 
後書き
新カード紹介
ダイスサーベル:ロードスラスターをダイスサーベルに変えるカード。
エンジンブレード:ロードスラスターをエンジンブレードに変えるカード。
レンゲルラウザー:ロードスラスターをレンゲルラウザーに変えるカード。
タイタンソード:ロードスラスターをタイタンソードに変えるカード。
ルシフェリオン:ロードスラスターをルシフェリオンに変えるカード。 
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