| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おぢばにおかえり

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第五十七話 卒業式その五

「思わないわ、まあ外見は悪くないけれど」
「そうよね、背が高くてすらっとしてて」
「顔立ちも明るいし」
「性格も悪くないわよね」
「成績とかもおみちのことも」
「そうなの、勉強も頑張ってるらしいのよ」
 学業もおみちのこともです。
「どうもね」
「それはいいわね」
「学業もおみちもって」
「天理大学に行くって言ってるわ」
 それも宗教学部にです。
「将来は教会長さんにって言ってるけれど」
「普通のお家の子よね」
「そうよね」
「宇陀の方のね」
 サラリーマンのお父さんと公務員のお母さんだと言っています、何でも大叔母さんがおみちの初代とのことです。
「そうらしいのよ」
「そういうことね」
「これはね」
「もう決まりね」
 皆ここでにやにやしてきました。
 そうしてです、私に言ってきました。
「ちっちどう?」
「その子ともっと仲良くし0たら?」
「お付き合いっていうかね」
「それが無理でもね」
 それでもというのです。
「仲良くしたら?」
「今以上にね」
「いや、仲良くって」
 そう言われてもでした。
 私は眉をむっとさせて皆に言いました。
「そんなに仲悪くないっていうか」
「いつも一緒にいて」
「それでっていうのね」
「そうよ、別に悪いことなんてね」
 それこそです。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧