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とある木原の末端少女

作者:stk
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第二次 柵川?

どうも木原です。今私は冷房の効いた涼しいファミレスの中にいます。なんといいますか、うん。私が気にすることはあまりなさそうですね。だってこの光景は...ただの営業妨害ですから。

ファミレスの窓際に座っている私たち。初めは御坂さんだけかと思いましたが、御坂さんの寮でのルームメイトの白井さんも一緒についてきていて、その白井さんが過度なスキンシップを御坂さんにふるっており、周りの人が迷惑しているようですね。

というか、白井さんをどこかで見たことあると思ったら仕事の関係ですね。多分ですが白井さんは風紀委員(ジャッチメント)だと思うんですよね。でも私の所属は第三学区の第〇七〇支部なんで会うこと自体珍しいだから感ち外でも仕方がないかも。

「あのーお客様、申し訳ございませんが他のお客様のご迷惑になりますので」

・・・ついに追い出されてしましますか。まぁ、この流れでは仕方がありませんね。それにしても公衆の面前でよくこんなことができますね。

そしてお会計を終えて出ると先ほど窓の外から見ていた女子中学生の元に向かう白井さん。普通に考えればあのような光景を見せてしまったことに対する謝罪なのですが、そういうことではなく、先ほどつぶやいていた“分別のつけられるお友達”なのだろう。

それにしても疲れていますね。

「とりあえずご紹介しますわ。こちら柵川中学一年、初春飾利さんですの」

そしてそわそわしている子。なるほどこの子が初春さんね。ということはこの子が一七七支部で書庫(バンク)を守っている子ね。見た目ではそうは見えないけど、これが人は見かけによらないってやつですか。

「初めまして初春飾利、です」

うん、すごく緊張しているね。

「それからー」

...まさか白井さんの知らない人?ということは初春さんの友達なのかな?いや、かな?ではなく確実にそうだよね。じゃなかったらストーカーだよ。

「どうもー、初春のクラスメイトの佐天涙子でーす。何だか知らないけど付いてきちゃいましたー。ちなみに能力値は無能力者(レベル0)でーす」

「さ、佐天さんなにを」

なるほど、佐天さんは能力がなくて高い能力値の人に何かを感じているんだ。そりゃーそうだよね、やっぱり能力がある人のほうが羨ましいもんね。それで太々しい態度になっちゃっているんだね。そしてそれで慌てる初春さん、なんか小動物みたいだね。

「初春さんに佐天さん。私は御坂美琴。よろしく」

うん、まー普通のあいさつですね。さてお邪魔しないうちに私は帰るとしましょうか。帰ってやることもありますし

「御坂さん、白井さん。私は先に失礼しますね」

私が離れようとすると、御坂さんが私の腕をつかんできて

「木原さん、挨拶」

と、まー捕まりましたんでもうちょっとだけお相手するようにします。こんな炎天下の中で会話をするのはなんか合理的ではないですからファミレスにでも...入れないんでした。

「あのー、第〇七〇支部の木原さんですか?」

「はい。そうです」

おー、まさか初春さんのほうが私を知っているとは。なんていいますか風紀委員(ジャッチメント)の情報を知っているだけはありますね。それともどこかでお会いしたことあったっけ?

「初春。知り合い?」

いや、佐天さん。私が知っている限り初春さんと私は初対面のはずですよ。

「私が参加したセミナーで脳科学の講師として参加してるの見たことがあるんです」

脳科学のセミナーと言われ、どれのことだか思い浮かばない。それは無理もないであろう。私にとっては脳科学は数ある分野のなかで一番得意なんですから。それにしてもわつぃを見たことあるなら話は早いですね。

「へぇー」

「いやー、そういわれてしまうとなんだか照れてしまします」


まぁ、ここはおとなしく自己紹介して流れに任せてみましょう。流石にこれ以上歩道で話をするのはいけない気もしますし、先ほどのファミレスから近いこともあって気まずいです。

「改めまして、私は木原絵里。常盤台中学2年生です。よろしく」

味気ない自己紹介がまたいいはず。それに名前さえ言えば私のことを知ってる人は知っているはずですし。温度操作(テンプレーチャーマスター)がそんなにも有名じゃないはずもない。自意識過剰かもしれませんが、この町に住んでいるならばわかるはずですし。

「ま、こんなところにいてもしょうがないし、とりあえずゲーセンいこっか」

えっ?

「「えっ?」」
「ゲーセンですか?」

その反応はほかの学生が想像している常盤台中学のイメージからは遠く離れていますよね。私が去年までいた学校ならこの程度はある程度あったことですけど...そして白井さんから御坂さんへのお嬢様っぽいことをするように言われていますが、まー御坂さんには無理ですよね。そしてあったばっかりのお二人にもお事情様らしくないといわれる始末。まーどちらかといいますとわんぱくですから。
...そのせいで自分を苦しめることになるのかもしれませんが。

そして場所は大通りを歩いています。なんといいますか、バス停に沢山生徒がいることを考えると放課後なんだと感じさせます。そしてバス停で渡されたチラシ...なんだか安っぽいですこと」
「やっスーいキャラ。今時こんなのに食いつく人なんか」

そして一瞬ではあるものの、私は無意識に声を発していたようです。それは佐天さん?の声にかき消されて何とかばれていないようですが、今後は注意したほうがいいですね。それにしても聞こえていたとしたらクレープ屋の人には本当に失礼なことをしました。それと御坂さんにも。今回はまぁそのお詫びもかねて御坂さんたちと共にクレープをいただくとしましょう。そのためにもまずは

「あのー、せっかくですしクレープ食べていきませんか?」

私が提案すると、うれしそうな顔をする御坂さん。そして意外だと思っているような顔をしている初春さんと佐天さん。御坂さんはカバンについているキーホルダーから何となく予想着くけど、たぶん先着100人にもらえるキーホルダーが欲しいんだと思う。デザインも大体同じことを考えると多分このカエルはシリーズ系のキーホルダーなんだと考える。

「木原さんも欲しいんですの?

ウーン。そんなことないけど...甘いものがこれといって好きというわけでもないので...

「たまにはクレープを食べたいかと思いまして」

それでも食べたいことにして私は返答をし、件のクレープ屋のある公園に向かうことにしたのです。
 
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