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ヘタリア学園

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第二百八十七話  キャッチボールをしても

第二百八十七話  キャッチボールをしても
 カナダは野球好きです。それで野球の本場アメリカとキャッチボールをしたりします。
「カナダキャッチボールしないか?」
「いいよ、じゃあやろうね」
 こう言い合って早速キャッチボールをはじめます。ところが。
「じゃあ行くよ」
「よし来い。どんなボールでも・・・・・・アカイ!」
 アメリカのボールがカナダの顔に炸裂します。
「ちょっとアメリカ、速過ぎるよ」
「悪い悪い、それじゃあ」
 スローに投げたつもりでした、アメリカは。
「次ことは・・・・・・バナオノ!!」
 今度は急所に直撃です。これは痛い。
「だから速いって!」
「よし、もっとスローボールで」
「ゲターーーーーーーッ!」
 何処かの拳法伝承者にやられたみたいな声になっています。
「だからもっと遅く!!」
「それなら・・・・・・」
「ワーーーーーーターーーーーーーベーーーーーーーッ!!」
 頭に直撃です。これに切れたカナダは遂に言います。
「だから君はせっかちなんだって!」
 半泣きで言います。
「おかしいよ!もっとスローに生きたらどうなんだよ!」
「何っ、それは違うよ!」
 これで反論しないアメリカではありません。当然のように言い返します。
「君がスローモーなんだよ!」
「何だって~~~~~」
 本気になったカナダは遂に攻撃に出ました。拳を振りかざします。
「この野郎~~~~~頭にきたぞ~~~~~」
「はっはっは、遅いよ」
 ポカポカとやっても軽くあしらわれます。どうしてもアメリカには勝てないカナダなのでした。しかも彼が勝てない人はこの人だけではないのでありました。少なくともスローさと不幸さにかけては。不幸さではラトビアというライバルがいるにしろです。


第二百八十七話   完


                          2008・8・21
 
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