八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる
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第二百五十四話 歌の後でその七
「皆飲んで欲しい、それも只ならね」
「どんどん飲んでくれるのね」
「うん、放送かけたらもうね」
「来てくれるのね」
「それでなくなると思うよ」
「それは何よりね」
「そう、それに」
僕はテレサさんにさらに話した。
「テレサさんがまだ呼ぶ人がいるなら」
「ああ、もう連絡したわよ」
「誰に?」
「彼氏に」
実にあっさりとした返事だった。
「今はクラスの後片付けで忙しいっていうけれど」
「来てくれるんだ」
「そう言ってたわ、ただね」
「ただ?」
「別に驚かないのね」
僕の顔を見て言ってきた。
「私に彼氏がいるって言っても」
「いや、別にね」
「おかしくないっていうのね」
「最近皆そうした話が出て来てるから」
八条荘の皆のことを話した。
「だからね」
「あ、そういえばね」
テレサさんも僕の言葉に頷いて応えた。
「皆どんどんね」
「交際相手の人出来てきているよね」
「そうなのよね」
「それでテレサさんもだね」
「言っておくけれど男の子だから」
テレサさんは笑って僕にこうも話した。
「女の子も嫌いじゃないけれど」
「それでもだね」
「付き合うならね」
それならというのだ。
「男の子よ」
「そうなんだね」
「そう、だからね」
自分で百合っ気があるというテレサさんもというのだ。
「付き合うのはね」
「男の子で」
「その相手の子とね」
「仲良くしているんだ」
「そう、ただね」
「ただ?」
「キスもね」
今度は実際にその話をした。
「まだよ」
「プラトニックなんだ」
「流石にいきなりキスはね」
それはというのだ。
「私もね」
「しないんだ」
「交際していきなりキスとか」
「まあ現実ではね」
「そうないわよね」
「うちの親父は違うけれどね」
あと防衛大臣の悪多部さんもそうらしい、こうした人達はもう女性とお付き合いすると即座にとなる。
「もうね」
「キスもなのね」
「いきなりで」
それでだ。
「もうね」
「普通になのね」
「いくから」
「そうした人なのね」
「けれどね」
親父とか悪多部さんみたいな人はだ。
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