ヘタリア学園
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第二百八十二話 人がいないんですけれど
第二百八十二話 人がいないんですけれど
アメリカはそれこそうじゃうじゃと人間がいます。アメリカの家自体もかなり大きいですけれど中にいる人達の数も半端ではありません。そのうえ大きい人が多いですからこれまたかなりのものです。尚且つ個性まで強いというおまけ付きです。
それに対してカナダはどうでしょうか。確かにお家は広くてそこにいる人達も大きい人が多いですけれどその数は。これがまた実に。
「いないんだよなあ」
「君誰?」
「だからカナダだって」
またクマ二郎さんに言われています。カナダは家の人達の数がかなり少ないのです。そのおかげで家の中は何処もがらんとしたものです。
それで寂しささえ漂っています。どう見てもクマ二郎さんのお友達やヘラジカやクズリやオオヤマネコの方が多いです。動物は豊富なのですけれど。
「人が増えないのはどうしてなんだろう」
カナダの悩みの一つでもあります。
「もっとこう。人が多くて」
「寒いからじゃないの?」
クマ二郎さんの容赦のない突っ込みです。
「寒いと誰も来ないよ」
「じゃあ暖房を利かしてもっと温かくして」
「人に知られていないと来ないよ」
「それはそうだけれど・・・・・・」
「人間以外は沢山いるけれどね」
「何か湖から見えるけれど」
やたら大きな影が水面に見えています。またオゴポゴです。動物に関してははっきりしているのもしていないのも多いのですけれどそれでも人間は少ないです。こういうことにも悩みが尽きないカナダでした。
「海岸に何か来てるけれど」
「またなんだね・・・・・・」
ついでに時々海岸に恐竜みたいな死体が辿り着いたり。それなりにスリリングなのにやっぱり知名度は低いままなのでした。
第二百八十二話 完
2008・8・18
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