夢幻水滸伝
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第百十九話 中立条約締結その二
「今かなり辛い」
「まだお酒抜けてないのです」
「今お湯に入って急激に抜けてきてるけれど」
それでもというのだ。
「かなり」
「それでも辛そうなのです」
「最近毎日そうだけれど」
シェリルは表情の乏しい顔で抑揚のない声で話した。
「二日酔いは本当に辛い」
「そうなのです」
「だから朝起きたら何とかお風呂に向かって」
「それでなのです」
「服を脱いで湯舟に入る」
これが最近のシェリルもっといえば太平洋と地下世界の星の者達の一日のはじまりになっている。それでシェリル達も今ここにいるのだ。
「そうして生き返る」
「そうしているのです」
「ただ、一つ大事なのは」
「何なのです?」
「湯舟に入るまでにせめてかかり湯をする」
「汚れを落としてなのです」
「出来れば身体を洗って入る」
そうしなければならないというのだ。
「公共のマナー」
「湯舟に入るにはなのです」
「そう、身体を奇麗にして」
そうしてからというのだ。
「入るもの」
「それで私にも言ったのですね」
「そう、湯舟に入るまでに」
「死にそうな顔でしたけれど」
「これはエチケット、シャワーを浴びる様なもの」
シャワーを浴びて身体を洗う、それと同じだというんどあ。
「それで言ったの」
「そうなのです」
「それで今湯舟の中にいるけれど」
「お酒が抜けていっているのです」
「秒単位でどんどん」
「それはいいことなのです」
「熱くなったら水風呂に入って」
風呂場にはこちらの風呂もあった、そしてサウナつまり蒸し風呂もある。
「そうして身体を冷やして」
「また入るのです」
「サウナにも入るから」
「そうしたらなのです」
「身体も奇麗になって」
そうしてというのだ。
「お酒も抜ける」
「そうなのです」
「だから」
それ故にというのだ。
「私はここでお酒抜くから」
「全部抜くのです」
「そうして復活するから」
「ううむ、大変なのです」
「それだけ二日酔いが辛いから」
今のシェリルはそうだというのだ。
「そうしているの」
「二日酔いはそんなに辛いのです」
「私達が二日酔いになるとしたら」
エカチェリーナも二日酔いの話に参加した。
「一体ね」
「どんなものなのかですね」
「なったことがないから」
「スピリチアルを一本飲んだらなるのです?」
「そうなるかしら」
「スピリチアルってアルコール度九十六か九十七やったね」
綾乃は何でもないといった顔で述べた。
「確か」
「ええ、普通のウォッカで四十位だけれど」
エカチェリーナは綾乃にも答えた。
「そちらはね」
「九十七とかで」
「とんでもなく強くて飲んだらすぐに温まるけれど」
それでもというのだ。
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