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仮面ライダーディロード~MASKED RIDER DELOAD~

作者:紡ぐ風
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第二部~雅、結婚騒動~
  EPISODE21『アンサーソング』

「もう一度やってみよう!」
「そんなことで、目の前の命を救うことができるのか!」
「自分の弱さを認めて、自分を人一倍知る強さを持っています!」
「ガリィがいないと、ミカは寂しいゾ…」

「お二人のギアの修復、完了しました!」
エルフナインは切歌と調にペンダントを渡す。
「ありがとうデス!」
切歌と調はそれを受け取る。
「おっ、お前達のギアも直ったのか!」
そこにクリスが二人の首に腕を絡めるようにやって来る。
「先輩、びっくりしたデスよ!」
切歌は慌てふためく。
「ん?調の方は随分と大人しいじゃんか!どうしたんだ?」
「…なんでないです。」
クリスの質問に調は明確な答えを返さない。
「ならいいけどよ。あんまり無茶すんなよ?」
クリスの言葉に調は言葉を返さずにS.O.N.G.から出て学校に向かう。

「調、どうしたのデスか?」
「切ちゃんには話してもいいかな。私は迷っている。あの時、初めて響に会った時に言った言葉。」
「偽善者…デスか?」
「うん。本当は、間違っていたんじゃないかなって。だけど、まだどこかで自分のやり方は間違っていなかった。響のやり方は間違っている。そう思う自分もいる。」
調は歩きながら切歌に言う。
「それで、悩んでいたのデスか。でも、それは調べれば分かるんじゃないデスか?」
調の言葉に切歌はそう返すすると、
「見つけたゾ。ミカにはもう後がないんだゾ。だから、お前達だけでも、分解するんだゾ!」
「さあ、始めようか。」
【CHANGE RIDE-LOST DRIVER-】
ミカと雅が現れ、雅はディロードライバーをロストドライバーに変える。
〔エターナル!〕
「変身!」
〔 エターナル!〕
雅はエターナルメモリをロストドライバーにセットし、仮面ライダーエターナルに変身する。
「今は私と切ちゃんしかいない。みんなを避難させる為にも、私達で食い止めよう。」
「そうデスね!」
「Zeios igalima raizen tron」
「Various shul shagana tron」
二人は聖詠を歌い、切歌は獄鎌・イガリマを、調は鏖鋸・シュルシャガナを纏う。
「さあ、死神と自動人形のパーティータイムだ。」
エターナルはエターナルエッジを構える。
「まずはこれだ!」
〔アイスエイジ!マキシマムドライブ!〕
エターナルはマキシマムスロットにアイスエイジT2メモリをセットし、地面を殴る。すると、地面は凍てつく。
「切ちゃん、大丈夫!?」
調はヘッドギアを展開して非常Σ式・禁月輪を発動して氷上を走る。しかし、移動手段に乏しい切歌は立つことすらままならない。
「ん?どうしたんたゾ?」
ミカは動きの鈍る切歌を攻撃しようとする。
「危ない!」
調は走る。しかし、
「甘い!」
〔ルナ!マキシマムドライブ!〕
〔トリガー!マキシマムドライブ!〕
エターナルはマキシマムスロットにルナT2メモリを、エターナルエッジにトリガーT2メモリをセットする。
「ルナ、フルバースト!」
エターナルはエターナルエッジから複数のエネルギーの刃を放ち、調を追尾して調の非常Σ式・禁月輪を破壊する。
「次はこれだ。」
〔ヒート!マキシマムドライブ!〕
〔メタル!マキシマムドライブ!〕
エターナルは今度はマキシマムスロットにヒートT2メモリを、エターナルエッジにメタルT2メモリをセットする。
「ヒートブランディング!」
エターナルはエターナルエッジに炎を纏わせて氷上を溶かしながら移動し、炎の刃を調に叩きつける。しかし、
「させないデスよ!」
切歌が鎖で拘束する断殺・邪刃ウォttKKKをエターナルに放つことでその攻撃は当たらない。しかし、
「がら空きだゾ!」
調を守ることに夢中になっていた切歌はミカの爪を受けてしまう。
「さて、まずは手負いでは無い調からやるか。」
〔サイクロン!ジョーカー!プリズム!エクストリーム!マキシマムドライブ!〕
エターナルは4本のT2メモリをセットする。
「終わりだ。エターナルプリズムエクストリーム!」
エターナルは風の力で高く舞い、連続キックを調に放ち、調は地面に倒れ伏せる。
「調!?」
「次は君の番だ。」
〔アクセル!マキシマムドライブ!〕
困惑する切歌をよそに、エターナルはマキシマムスロットにアクセルT2メモリをセットする。
「行くぞ。アクセルグランツァー!」
エターナルは切歌に必殺の逆回し蹴りを放つ。
「まだだ!」
〔ファング!ジョーカー!マキシマムドライブ!〕
エターナルは2本のT2メモリをマキシマムスロットにセットする。
「これで決まりだ。ファングストライザー!」
エターナルは更に回し蹴りを放ち、
「さあ、地獄を楽しみな…」
エターナルがエターナルローブを翻すと、二人のギアは負荷によって爆発し、シンフォギアの装着が解除される。
「君達は二人でないとそんなものか?そんなことでは、永遠に弱いままだ。いざバラバラになったらどうする?考えられなかった結果がこれだ!ミカ、退こう。こんな奴らと戦ってもガリィの意志は継げない。」
「わかったゾ。今度はもっと、強くなるんだゾ!」
雅は変身を解除し、ミカと共に去って行く。切歌と調は、ただ泣くことしかできなかった。
「おい、大丈夫か!?」
そこにクリスと弦十郎がやって来る。
「私は大丈夫。それよりも、切ちゃんが…」
ボロボロな体を無理に起こして調は切歌の方を見る。最強のオートスコアラーであるミカの一撃、そして加速の記憶のマキシマムドライブを受けていた切歌の傷は凄まじいものがあった。
「おい、何があった!言え…」
クリスは調の胸ぐらを掴んで言う。
「ミカと交戦して、分断されて、負けた…」
調は言う。
「だから言っただろ!無茶をすんなって!私はマリアからお前達を頼むって言われているんだ!そのお前達がこんなんじゃ…」
クリスは調の服を離して言う。すると、
「調の所為じゃないデス…私がもうちょっと調のことを気にかけていられれば、こんなことにはならなかったのデス…」
切歌はそう言う。
「そんなことはない!私が切ちゃんも守らないといけない!だから!」
切歌の言葉に調は反論する。
「おい、それでよくあのバカに偽善者とか言えたな…」
調の言葉にクリスは拳を震わせながら言う。
「先輩…」
「あのバカはな、今のお前のその言葉と、同じ思いでずっと戦っていたんだぞ!それを偽善者とか言って、結局お前も同じじゃないか!ちっとは考えろ!」
クリスは怒って何処かへ行く。
「クリス君!…まったく、お前達も少しは冷静に考えたらどうだ?クリス君は、響君と出会ったことで、助けられたんだ。それに、翼も響君と出会ったことで、生きていく決意を固めるきっかけができたんだ。だから」
「それでも、私は!」
弦十郎が話していると、調はその言葉を遮って何処かへ行ってしまう。
「ごめんなさいデス…調は、少し頑固な所があるのデス。普段は、私がそれを止められるのデスが…」
切歌はしょぼくれるように言う。
「どうした、喧嘩でもしたのか?」
「違うデス。私が、もっと調を見ていれば!」
「それは違うな。」
「どうしてデスか?」
「それは、互いに互いの事を心配しているから、起きたことではないのか?」
弦十郎の言葉を聞き、切歌は納得する。

手当てを受けた切歌は、再び学校に行き、下校時間になると、調の所に行く。
「どうしたの、切ちゃん?」
調は冷たく言う。
「近くで縁日を開いているみたいデスから、調と一緒に行きたかったデスよ。」
「…わかった。」
調は短く言い、二人は近くの神社で開かれている縁日に行く。

「調、朝はごめんなさいデス。」
「切ちゃんが謝ることじゃない。悪いのは私だから。」
二人は再び口論を初めてしまう。すると、
「助けて!」
「逃げないと!」
叫び声が聞こえて二人は振り向く。すると、そこには人々を襲撃しているミカとエターナルがいた。
「ほう。もう動けるのか。」
〔スカル!マキシマムドライブ!〕
エターナルはエターナルエッジにスカルT2メモリをセットする。
「スカルパニッシャー!」
エターナルは骸骨のエネルギーをエターナルエッジから放ち、爆風が巻き起こる。それが晴れると、ギアを纏った切歌と調がいた。
「ミカ、行くぞ。本気で行こう。」
エターナルは言う。
「分かっているゾ。ミカにはもう、後がないんだゾ。だから、こいつらだけでも、解剖するんだゾ!」
ミカは自身のエネルギーリミッターを外す。
「4分間、踊り続けるといいんだゾ!」
ミカは真紅の石柱を生成し、炎を纏わせて切歌達に投げる。
「危ない!」
調はヘッドギアから二枚の巨大な丸鋸、γ式・卍火車を展開してそれらを防ぐ。
「僕を忘れてもらっては困る。」
〔ヒート!ジョーカー!マキシマムドライブ!〕
「ヒートグレネイド!」
エターナルは両腕に炎を纏わせて調を攻撃し、γ式・卍火車を粉砕する。
「まだだ。」
〔ルナ!マキシマムドライブ!〕
〔メタル!マキシマムドライブ!〕
「ルナイリュージョン!」
エターナルはエターナルエッジを鞭のようにしならせて攻撃を放つ。
「させないデス!」
しかし、それを切歌はイガリマの刃を飛ばす切・呪りeッTぉを放って防ぐ。
「大切なものを積み上げ、それを僕は壊しながら、今ここにいる。君達だってそうだろう?その結局が、二人が出会い、愛しているから、傷つけあったのだろう!?だから、本当は分かっているのだろう?二人で歌った、忘れられないメロディが、この先の未来に響く可能性があることを!」
〔アクセル!マキシマムドライブ!〕
「ダイナミックエース!」
エターナルはエターナルエッジからAの形のエネルギーの刃を放ち、それは地面に当たる。
「切ちゃん、私、素直になれなくてごめんなさい!」
「調、こっちこそ、自分の所為だと思いこんで、ごめんなさいデス!」
二人は互いに謝る。そして、
「「だから行こう!イグナイトモジュール、抜剣!」」
二人はダインスレイフの力を解放する。
「さて、二人ともダインスレイフの力を使いこなしたか。ミカ、後は任せた。こちらは最終調整に入る。」
【ATTACK RIDE-WARP-】
雅は変身を解除し、ワープを使ってチフォージュ・シャトーに帰る。
「任せるんだゾ!」
ミカはカーボンロッドを射出しながら言う。しかし、その攻撃は連携を取り戻した切歌と調の攻撃によって破壊される。
「♪拝啓敵のみなさまへぇ 黒歴史へとヨウコソDeath!」
切歌は断殺・邪刃ウォttKKKを使ってミカを拘束するが、ミカは力ずくで破壊する。しかし、
「♪デリートは出来なくもせめて償いたい」
調はヘッドギアから小型の鋸を大量に展開するα式・百輪廻と使ってその弾幕でミカを攻撃するが、ミカはカーボンロッドでそれを相殺する。
「「♪私たちの過去も 罪も傷も全て 越えて行こう!」」
調は巨大な丸鋸を上下に展開して巨大なローターに変化させる緊急φ式・双月カルマを、切歌は肩アーマーから刃を展開する封伐・PィNo奇ぉを使ってミカを攻撃する。
「「♪進め“明日へ”〝命賭して 後悔乗り越えて〟“絶え間なく”〝描け夢を〟ちょっとずつ“答えの道は”〝求める答えならば〟きっとこの先にあるはず!」」
ミカは二人を見失うが、その隙に二人の拘束攻撃を受けてがんじがらめになる。
「「♪紡ぎあった〝情熱  絶対の信頼 わかつ〟“一生分の”〝一生分の〟大好き!君が〝いるそれだけでいい〟“なら”調べ歌“える”〝いたい〟Just singing!」」
身動きを封じられたミカに対して、二人は互いの武器を合体させて放つ突進攻撃、禁合β式・Zあ破刃惨無uうNNをミカに放つ。
「まだだゾ!せめて、お前達だけでも、巻き込むゾ!」
ミカはあえてエネルギーをバーストさせて巨大な爆発のエネルギーが発生する。しかし、その爆発も虚しく、調が展開した非常Σ式・禁月輪に切歌は乗せてもらい、既に脱出していた。
「お前達、大丈夫か!?」
ギアの装着を解除した二人の所にクリスと弦十郎がやって来る。
「先輩、ごめんなさい。」
調は頭を下げる。
「んなことぁいい!何があった!?」
「オートスコアラー、ミカの撃破に成功したデスよ…」
切歌は疲れた声で言う。
「そうか。立てるか?」
弦十郎は言う。
「私は平気。」
調はそう言って立ち上がろうとするが、すぐに崩れるように倒れる。
「無茶はするな。お前達二人くらい、俺一人で運べる。」
弦十郎は切歌をおぶり、調を抱きあげる。
「後で、響にも謝らないと…」
調は前を向く決意を固めた。
       アンサーソング

次回予告
その身を剣と思わなければ生きて行けなかった少女。彼女はどこまでいっても剣でしかないのか?違う。彼女は夢に向かって羽ばたいて行く翼。次回『防人の歌』 
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