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八条荘はヒロインが多くてカオス過ぎる

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第二百五十一話 幕末の料理その五

「その人達並かね」
「それ以上になのね」
「悪人だったかも知れないよ」
「そうだったのね」
「うん、まあとにかく信長さんは」
「イメージとはなのね」
「かなり違ったみたいだよ」
 短気で苛烈で残忍ではなかったみたいだ。
「甘党でね」
「本当に意外ね」
「うん、それでアンパンはなんだ」
「全部すぐに売れて」
 それでとだ、ラブポーンさんはまた話してくれた。
「今はね」
「ふわふわ卵がだね」
「少し残ってるから」
「僕にだね」
「食べてもらいたいから、あとね」
「あと?」
「もう一人呼んだし」 
 僕だけでなく、というのだ。
「これで最低二つはね」
「食べられるだね」
「そうなるわ、他の皆も呼ぶし」
 料理部の他の人達もというのだ。
「だから全部なくなるわね」
「やっぱり食べものはね」
「残したら駄目よね」
「そうだよね」
「日本人ってその考え強いわね」
「うん、勿体ないってね」
 その様にだ。
「考えるね」
「そうよね、日本人って」
「何でもね」
「食べものは特に」
「勿体ないって考えて」
 それでだ。
「残すことを嫌がるよ」
「そうよね」
「本当にね」
 食べもののことはだ。
「粗末にしたらいけないよ」
「絶対にね」
「そう、本当にね」
 それこそだ。
「何があってもね」
「大事にして」
「残さず」
 そうしてだ。
「食べられることを感謝しないとね」
「神様に?」
「仏様にもね」
 ラブポーンさんはタイ人だ、タイ人は仏教徒の人が多くラブポーンさんも聞くところによると仏教徒だ。それでこうも言った。
「感謝しないとね」
「いい考えね、本当にね」
「食べものは大事にして」
「そしてね」 
 そのうえでだ。
「仏様にも神様にもね」
「感謝することね」
「それでね」
 僕はさらに話した。
「ふわふわ卵もね」
「食べるのね」
「そうしようね」
「じゃあね」
 ラブポーンさんは僕に左横から言ってきた、僕達は今は料理部が今活動している料理教室に向かう廊下を二人で歩いている、そうしながらのやり取りだ。
「もう一人呼んでるしね」
「さっきも言ったけれど」
「もう一人は誰か、よね」
「一体誰なのかな」
「彼氏なの」
 ラブポーンさんは僕に微笑んで答えてくれた。 
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