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夢幻水滸伝

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第百十五話 恐怖の正義その四

「そういうことやな」
「そや、そうした考えの連中やからな」
「ここは何もせんな」
「話をする」
「そういうことやな」
「ほな太平洋と地下世界の連中全員に言おうか」
 トウェインはこう芥川に話した。
「そうしよか」
「そや、ええな」
「ああ、ほなな」
「各勢力の星の奴全員に言うで」
「そうしていくか」
「そして私達は十人全員で」
 シェリルは目を鋭くさせて芥川に話した。
「三人を迎えるのね」
「ターリアちゃんを入れたな」
「枢軸の神星三人を」
「そうするで、ただ三人の後ろには枢軸の星全員がおるからな」
「こちらもなのね」
「星のモン全員が出てな」
 そしてとだ、芥川はシェリルにも答えた。
「迎えるで」
「外交の礼儀として」
「そうするで、ほなな」
「ここはなのね」
「総出で迎えるで」
 枢軸の者達をというのだ、
「特に僕等十人が先頭に立ってな」
「思わぬ事態だがこれは常だな」
 リーは冷静だった、枢軸の者達が来たと聞いて彼も最初は驚いていたがもういつもの冷静さを取り戻しているのだ。
「世の中の」
「そやろ、世の中は人が動かしてる様に見えてな」
「実は違うな」
「あらゆる世界でな」
「人の力は限られている」
 達観した声でだ、リーは述べた。
「所詮な」
「そや、世界を動かしてるのはな」
「人を超越した存在だ」
「僕等が神や仏って言うな」
「そうした存在だからな」
「人の思い通りになるか」
「そして動かしているか」
 それはと言うのだった。
「そんなことはあらへん」
「そういうことや、世の中はな」
 やはりと言うのだった。
「人が無力かっちゅうとちゃうが」
「神や仏がいてな」
「動かしてるんや」
「そうした部分が大きいな」
「そやから僕等はこの世界を救えるが」
「神仏の存在、思い通りにならないことも」
「頭に入れてくんや、まして人それぞれが考えて行動する」
 このこともあるというのだ。
「そやからな」
「そうしたことを頭に入れてな」
「やってくことや」
 こうリーに言うのだった。
「この度も」
「そういうことやな」
「ほなな」
 綾乃は二人の話が終わったのを見計らって主の座から話した、そこにいる彼女は誰が見ても一同の主であった。
「エカチェリーナちゃんとタゴール君達にここに来てもらおうか」
「そしてやな」
「楽しくお話しよな」
「楽しくやねんな」
 中里は綾乃のその言葉に唖然となった、それで言うのだった。
「それはまた」
「あれっ、何かちゃう?」
「いや、あの連中と楽しくって」
「あかんの?そうしたら」
 綾乃は中里にきょとんとした顔で言葉を返した。 
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