海豹が川に
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第二章
それでもだ、水族館にどんな生きものがいるのかこれといって考えていなかった。それでこの川の生物達がいる水族館に入り。
まずは巨大な魚や鰐達を見て唸って言った。
「いや、大きいですね」
「そうだね」
先生はオッフェンバックにまた答えた。
「この鰐は最大で十五メートルあるんだよ」
「恐竜みたいですね」
「この星には恐竜はいないけれどね」
「僕達の星にもですね」
「そう、けれどね」
「この星にはこんな鰐がいるんですね」
「そうだよ」
オッフェンバックに笑顔で答えた。
「見ての通りね」
「とんでもない大きさですね」
「これだけ大きいからね」
鰐達はそのコーナーでくつろいでいる、十メートルはあるものが普通にコーナーの陸地のところに寝そべっていて水の場所で泳いでいる。紹介の文章にはヨークシャーイリエワニと書かれていて生態系等の説明も書かれている。
「人もね」
「丸呑みですね」
「だからこの川では鰐には注意が必要なんだよ」
「やっぱりそうですよね」
「ここにはティタノボアもいるしね、水棲の」
この大蛇もいるというのだ。
「こっちは普通のティタノボアより大きくて三十メートルはあるよ」
「それも凄いですね」
「こっちも人間なんて一呑みだから」
それで食べてしまうというのだ。
「やっぱりね」
「警戒されているんですね」
「他には一メートルもある蛙とかもいるしね」
「それも凄いですね」
「そうした生きもの達がいるから」
だからだというのだ。
「じっくりと観ていこうね」
「わかりました」
オッフェンバックは頷いて実際にだった。
川の生きもの達をさらに観ていった、その中には彼の常識を超えた生きもの達が多くいた。しかし。
海豹達、ヨークシャーアザラシという全長一・五メートル程でコーナーの水中を物凄い速さで泳ぐ丸々とした海豹を観てだった。
オッフェンバックは先生にこう言った。
「ここ海の生きものもいるんですね」
「いや、ここに海の生きものはいないよ」
先生はオッフェンバックにすぐに答えた。
「全部この川の生きものだよ」
「いや、海豹ですよ」
オッフェンバックは自分の隣にいる先生に顔を向けて反論した。
「それなら」
「海豹は海にいるものだね」
「そうじゃないですか」
「それは星によって違うんだよ」
先生は彼にこうも答えた。
「ここではだよ」
「海豹は川にいるんですか」
「海にもいるけれど」
そこだけでなくというのだ。
「この川にもだよ」
「そうなんですか?」
「そうだよ、確かに海豹は海にいる種類が多いけれど」
それでもというのだ。
「中にはね」
「川にいる種類もいるんですか」
「そうだよ」
実際にというのだ。
「こうしてね」
「そうなんですね」
「そしてね」
先生は彼にさらに話した。
「この川には海豚や海亀もいてね」
「そうした生きものもですか」
「鮫やエイだっているよ」
「殆ど海ですね」
「何しろとんでもない広さだから」
それでというのだ。
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