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おぢばにおかえり

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第五十五話 おぢばのバレンタインその二十四

「そうしたお話になってるわ」
「そうですよね、それで阿波野君いつも詰所に行ってるんですよね」
「どういう訳かね」 
 ほぼ毎日とのことです。
「そうよ」
「それじゃあ」
「毎日会うっていうの?」
「そうなるんじゃ。あとメアド交換してます?」
「そういえば」
 そう言われるとでした。
「まだよ」
「だったら交換したらどうですか?」
「そうね、何だかんだで後輩君だし」
 それでと思った私でした。
「それじゃあね」
「というかまだ交換してないとか」
「駄目かしら」
「そうですよ、折角知り合ったのに」
「私もそう思います」
 二年生の娘も言ってきました。
「私だったらもう三ヶ月で、ですよ」
「交換してたの?」
「はい、そうしてますよ」
「じゃあ私みたいに一年は」
 一年かけてやっと、というのはとです。自分で思いました。
「かなり遅いのね」
「ですから明日にでも会ったら」
「その時は交換されて下さい」
 二人で私に言ってきました。
「彼も絶対に喜びますから」
「そうして下さいね」
「喜んでくれるかしら。けれど阿波野君といつもメールのやり取りをする様になったら」
 それこそと思った私でした。
「いつも彼とやり取りするのね」
「絶対にそうなりますね」
「彼の方からかけてきますよ」
「そうなるかしら」
「絶対に」
 確信しての返事でした。 
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