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八条学園騒動記

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第五百三十七話 歓楽街は素通りしその一

                歓楽街は素通りし
 博士はライゾウとタロを連れて街に出た、そこは人口百万程の街だった。
 その街に入ってライゾウは博士に言った。
「この星で一番でかい街か?」
「そうじゃ」
 博士はライゾウにすぐに答えた。
「この街がな」
「やっぱりそうか」
「うむ、それでじゃ」
 博士はさらに話した。
「ここにはこの星系で一番の歓楽街もある」
「歓楽街かよ」
「飲む場所にな」
「そうしたお店もだな」
「多くある」
「ひょっとして」
 その話を聞いてだ、タロも言った。
「そっちで有名な街かな」
「実はな」
「やっぱりそうなんだ」
「見ればわかるであろう」
 博士はここで二匹に話した。
「この街を行き来する者達を」
「何か今からっていう男と女ばかりだな」
「それかすっきりしたね」
「そうじゃ、そうした店に入る前は今からでじゃ」
「出たらすっきり」
「そうなっているんだね」
「そうじゃ」
 まさにというのだ。
「そうした街なのじゃ」
「そうしたことで栄えてるんだな」
「そうした街なんだね」
「無論それだけでないが」 
 街が栄えている原因はというのだ。
「それで有名なのは確かじゃ」
「それで何処にあるんだよ」
 ライゾウは博士に具体的に尋ねた。
「その歓楽街は」
「もうすぐ行ったらある」
 博士はライゾウに答えた。
「真っすぐな」
「そうなんだな」
「そこに入ればな」
 博士はライゾウにさらに話した。
「もう様々なそうしたお店がある」
「様々かよ」
「そうしたホテルもあり」
「ホテルもあるんだな」
「そこに入って相手を呼ぶことも出来る」
「そうしたお店もあるんだな」
「ホテトルだのいうのがな」
 デリバリーヘルス等もある、そうした店も存在しているというのだ。
「あるぞ」
「そうなんだな」
「色々とある」
「で、博士は興味ないんだね」
 タロは博士自身に尋ねた。
「風俗には」
「一切ない」
 それこそというのだ。
「わしに性欲はない」
「そうなんだな」
「そうじゃ、わしは人間というか普通の生物ではないからな」
「身体の構造は同じでも」
「性欲というか生殖機能はない」
 そもそもというのだ。
「だからじゃ」
「風俗にも興味がないんだ」
「一切な」
 それこそというのだ。
「だからじゃ」
「お店には入らないんだ」
「わしにあるのは食欲と睡眠欲じゃ」
 この二つだというのだ。 
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